藤木稟


review

黄泉津比良坂、暗夜行路―探偵SUZAKUシリーズ



一気に読める面白さ。
今回も華麗なミステリを堪能いたしました。
以下、そんなにネタバレじゃないと思うので、いいよね!?
「あの女、一体何者だったんだ」という下り、問いかけの答えが載ってないんですが、これは、この先の話で明かされるのか、それとも、「そんなのちゃんと読めばわかるじゃん」なのか?
わかんないよ〜(T_T)
身近にミステリ解説要員がほしいです。
そういえば、前作の「黄泉津比良坂、血祭りの館」を読んだ時に、モチーフとなっている「魔笛」の内容を知らなくて、次が出るまでには聞かなくちゃ、と大枚はたいて全曲盤のCDを買ったのに、まだ全部聞けてません.。o○
因みに、作中に出てくるゲーテの「ファウスト」も未読だったりして。
もっと、"名作"を押さえとかないと、いけませんね....。(2004.10.10)

大年神が彷徨う島―探偵SUZAKUシリーズ



何だか笑っちゃうほど横溝な世界ではありましたが、なかなか楽しめました。
一番気になったのは、57になっても皺がない清子さん。
「…うちの時は止まってしまった」じゃ、納得いかないよ。
ほかに何か原因はないの?
なにか特別な呪法でもあったの?
と、数ある突込みどころの中でこれに一番食いつく私…。
お、女の子ですもの。ほほほほほ。
あと、本筋とは全く関係ありませんが、この本の解説に只ならぬ悪意を感じるのは私だけでしょうか?
今更、京極堂を持ち出す必要性はないと思うし、「デウス・エクス・マキーナ」は決して良い意味ではないし。
色々と微妙な関係にある隣国との、これまた簡単に例えに引き出すのはどうかと思われる歴史を持ち出すのは、あまり好ましいこととは思えない。
普段ならさらっと目を通して流してしまう「解説」ですが、あまりにも引っかかる箇所が多かったので。(2005.08.15)