駒崎優


review

手折られた青い百合 歓楽の都



足のない獅子」シリーズは残念ながら第一部でさよならしましたが、この歓楽の都シリーズは最後までおつきあいできそう。
何で獅子がダメだったか、この本を読んで判明しました。
そう、足りなかったのは色気だ!
獅子も面白かったんだけどね、ヨコシマ読みするには色気が足りな過ぎるし、歴史モノとして楽しむにはもう少し突っ込んでほしかった。
ただ、お色気路線に行き過ぎても寸止め愛好者の私としては困るので、この辺の危うい境界を行ったり来たりしててほしいなぁ。

譚詩曲の流れゆく 歓楽の都



譚詩曲は日本語でバラード。
二人の仲に進展はないものの、事件はスピーディーかつ華やかに展開。
エマやロレイン、そしてミセス・カッセルといった金の城の女性陣は、皆それぞれ魅力的。
ヒューってひょっとしてキス魔?

甘美なる夜に咲く花 歓楽の都



う〜ん。なんでだろう。
渦巻く陰謀、恋敵?の出現、とドラマを盛り上げる材料は完璧に揃っているのに、前二作ほどお話にはまれなかった。
何でかずっと考えていたら、前作との違いが一つ浮かんできた。
ミセス・カッセルが大人しい。
私、おばさん好きなのか?
そうそう、もう一つ。
ヒューも大人しかった。
この二人が大人しいということは、レイがいじめられていないということ。
つまり、私はいじめられているレイが好きなのか。
ふーん....。
自分のSっぷりを再認識してしまった春の午後。