栗本薫


review

六道ケ辻 大導寺一族の滅亡



シリーズの中で、最も現代のエピソードが出てくる話。
一番ミステリっぽいかな。
竜介の孫・静音と清顕の孫・直顕の今後も気になります。

六道ケ辻 ウンター・デン・リンデンの薔薇



古き良き時代の女学生の雰囲気が存分に味わえる話。
笙子が狂気にのまれていく様は、ゾクリとさせられます。

六道ケ辻 大導寺竜介の青春



このシリーズの中で一番好きな話。
三人各々が若さ故に葛藤し、それでも誇り高く生きた、紅蓮の炎のような青春。
切ないです。

六道ヶ辻 墨染の桜



元祖・腐女子の話(笑)。
勿論、それだけで終わらないのが栗本さん。
舞台を上海にまでひろげた壮大なミステリです。

六道ケ辻 死者たちの謝肉祭



竜介がブラックな話。
大導寺竜介の青春」でもそうだけど下町の描写が生々しく、読んでいるこちらまで混沌の渦に巻き込まれそうだ。

たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻



完結を前にしての番外編。
できれば本編を先に書き上げてほしかった。
いつもながらうまいんだけど、作者さんが力を入れてるほど読者としてはのれなかった。
吸血鬼モノって先が見え見えだからねぇ…。