とても丁寧に書かれた犯罪モノ。
黄昏の爆弾魔の不満も日常的なリアルさに溢れている。
私たちも加害者と被害者の境界線、いわば黄昏に立っているのかも知れない。
プロファイラーに分析されたら、私ってどんな人物像に評されるのか気になります。
転機です。
切ないです。
急速に成長していく「宗一郎」が『アルジャーノン』を彷彿とさせます。
事件の方も、犯人が女性な分、余計に共感してしまったりして。
二人が再開したのは二ヶ月ぶりですが、新刊としては三年ぶり(笑)。
相変わらず、鬱屈とした思いの描写が秀逸。
緊迫した展開の中、ふとアホなことが頭をよぎる。
男としての宗一郎がダメなら、宗に女になってもらうしかry
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今回の犯人だけは、どうしても共感できなかった。
少女ばかりを狙って殺し続けた理由が「スカッとするから」だけではやり切れない。
自らの犯行を都合よく忘れて日常を送る、というのもそれこそ都合が良すぎるとしか思えなかった。
子供が生まれるという終わり方もベタ過ぎて正直萎えた。