Jon Anderson & Kitaro '92
 


 
 
 
1992年
6月3日(水) 東京・日本武道館



  
   Vocals, Keyboards Jon Anderson
Keyboards 喜太郎

残念ながら、あとは不明



 
1. Opening
2. Anyone can light a candle
3. If it wasn't for love
4. Entrance
5. A passage of life
6. Excerpt from Silk Road #1
7. Excerpt from Silk Road #2
8. Lady of dreams
9. Excerpt from Silk Road #3
10. State of independence
11. Agreement
12. Dream of chant/Magical wave/Drum ritual
13. Mandala opening
14. Dance of Sarasvatj
15. Mandala ending
16. Reach out
17. Island of life
18. There comes a time
19. Sakura sakura/Final statement
20. Italian song

Live at Budokan - Tokyo - 3/6/1992

 
 
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なんと、こんなライブのブートレッグが出ていたんですねー。映画「十五少女漂流記」の音楽を喜太郎が手がけ、Jon Andersonがこれにゲスト出演したことからこの公演が実現しました。このときに日本でリリースされたのが、“Island of Life”と“Lady of Dreams”のカップリングシングルです。

当然筆者は会社を早々に退社して観にいきましたとも!ただこのときのライブの日程が定かではなくて、東京1回分しか確認できません。自分でも1回しか公演を観ていなかった記憶があるので、東京公演は1回だったと思います。この年は3月に8人YESが来日、そして6月にJonと喜太郎のジョイントライブが実現したので、YESウォッチャーの筆者にとっては実にうれしい年でした。

さて、会場に行ってみてびっくり。60〜70代のご隠居が来るコンサートってのは初めてでしたね。そこは喜太郎さんのファン層だったわけです。で、彼らにしてみれば、何やらドハデなロゴ入りTシャツを着た正業についてなさそうな青年(といっても平均年齢は35歳前後)がうろうろするコンサートは初めてだったことでしょう。

幕が上がり、Jonがあの透き通るような声でJon & Vangelisのレパートリーを次々と披露していきます。なんだかYESのときとは別人なんだよなー。後光が射しているように見えたのは気のせいでしょうか。ロックンロールをやっているときの暴力性は微塵も感じられず、同じ人がやっているようには見えんのです。歌い手さんと役者さんって、全然違う人格をしらっと演じられる点で似ているような気がするのですが。

セットリストはJon & Vangelisの曲、喜太郎の曲、Jonと喜太郎のオリジナル曲で構成されていました。Jonさん・喜太さんのオリジナル曲では、俄然ワールドミュージックっぽいノリになってきました。この2人がやるなら、何となくそれっぽい音楽になるのでしょう。確か記憶では子供のコーラスが入って、ステージ全体にオリンピックのオープニング・ショーのような華やかな雰囲気が加わっていたような気がします。

ただ“Song of Innosence”以降のJon Andersonは、なんだかわかりやすくてきれいな音楽ばかりになってしまい、物足りなさを感じているのは事実。最初にリリースしたソロアルバム“Olias of Sunhillow”(76年)のような作品はもう作れないんだろうなー。彼がぶち上げた一大夢物語は、翻訳された歌詞カードを読んでもいまだにさっぱりよくわかりません。だけどハープやギターの音の1つ1つ、そして歌声が躍動感やみずみずしさに溢れているのです。いまだにあのレコードをセットすると、最初の音が鳴ったそのときから、ドキドキやワクワクが止まりません。もうおじいさんになってしまったJonに、あれをやれというのは難しいのでしょうね。


*Jon Andersonは4月に14年ぶりのソロ公演が実現します。また公演後にレビューを書きます。


(1992年6月3日日本武道館、Issei)
 
 
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