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at Jones Beach Theatre
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Vocals ◆ Jon Anderson Drums ◆ Alan White Guitar ◆ Steve Howe Keyboard ◆ Rick Wakeman Bass ◆ Chris Squire |
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【1】 約1週間〜10日ぶりのご無沙汰です。 リーダーのJon Andersonが自らのWebサイトで、「う〜ん。引退するとしたら5年先くらいかなぁ」と言っていたことにうろたえた筆者は、 ええっ。あと5年しかないぢゃん。日本にはここんとこ4〜5年に1回しか来ないのに!じゃ、あと1回しか観られないぢゃ〜ん。うっそだろう! と思ったらいてもたってもいられず、旅行会社に丸投げで飛行機とホテルの手配を依頼し、8月26日には機上の人となったのでした。 |
【2】 行き先はNew York市郊外Long Islandにある観光地、Jones Beach。日帰りでバカンスを満喫できるとあり、NY市民には人気のスポットです。 筆者にとっては9年ぶりの海外旅行。しかも欧州は何回も行っているが米国は初めて、ということもありちょっと緊張しました。米国人の英語って聴き取りにくいしねぇ。あ、勉強が足りない?失礼しました。 |
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【3】 Jones Beachは何となく埋め立ての砂浜みたいで、お台場を髣髴とさせる場所でした。でも観光地に人が群がる日本と比べて人影もまばらで、のんびり家族連れで過ごすにはよさげな場所。 ビーチにはペーパーバックを読みながら甲羅干しをするおねーさんの姿もありました。おいおい、しみになるぞぉ。 |
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【4】 ここがJones Beach Theatre。ビーチに面した野外劇場で、写真では隠れちゃっているけど右側にフェンスがあってそこからビーチを覗くことができます。 暗くなってくると、電光掲示板の横にはぽっかりお月さま!「写るんです」で撮った写真は露光が足りず、みなさまにお見せできるデキではなかったのです。残念。 |
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【5】 よく見えないかな。 最近の演者リストなんですが、一応大物がズラリ。YESの後は、久々の正統派シンガー、Norah Jonesだったんです(9/2)。 この日は前座がDream Theatre。以前Supportと書いてあったので、てっきりYESのステージにも登場するのかと思っていましたが、そうではありませんでした。そんなわけないよな。 約1時間の熱演でしたが、曲の展開とか盛り上げ方がどうしても筆者の好みと異なるため、2〜3曲聴いてお腹いっぱいになってしまいました。アメリカン・ハード・プログレっていうので大体想像はついていたのだけど。 |
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【6】 Dream Theatreが終わったら、何やらステージの方では慌しくセッティングが始まりました。どうも今回はちゃんとしたセットを準備する模様。プールや海で膨らませて使う浮き道具のようなものがたくさん登場し、ボケーと見ていたらそれが膨らんでどんどん上から吊り上げられていきました。ビデオ「ライブ1975」で観たステージセットのビニール版レプリカみたいなかんじです。 いよいよ“火の鳥(Firebird Suite)”が厳かに始まり、YES登場。 |
【7】 公式サイトYesWorld掲載のセットリストどおり、オープニングは“Going for The One”。Steveのスティールギターで幕開けとなりました。それにしても、スティールギターをハワイアン以外でこんな風に使っているのは彼ぐらいなのでしょうね。一層寂しくなったアタマに哀愁が...。 2曲目は“Don't Kill The Whale”。日本で演ったときは、「ここで演らなくてもよかろうものを」と思いました。あんときはなーんも考えていなかったのかな。Olivia Newton Johnぢゃあるまいに。捕鯨に反対するのはアメリカの政策なんだからさ。お得意さまであっても肩を持ってはいかんのよ。 |
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![]() ↑この写真、もっとよく見たいという方は http://www.yesworld.com/ywnews.html#Yes_Acoustic 上記ページを少し下にスクロールすると、もっとキレイな写真が拝めます。 |
【8】 開演前の写真を撮ったあとデジ亀が電池切れとなってしまったので、しかたなく「写るんです」を会場で購入、写真を撮りまくりました。ところが露光が足りなくて、現像したらボケボケに。左の写真はスキャナで取り込んだ後、Photoshopのコントラストをいじくって、何とかここまで補正したもの。ああ、デジタルってありがたいこともありますね。 この写真ではよく見えないんだけど、Alan Whiteのドラムセットでは、メインのセットを取り囲むように6個くらいのタムがはなちょうちんのようなものに包まれて宙に浮いています。“Don't Kill The Whale”演奏時には、タムについた緑色のドラが一斉にリズムを刻みました。コレには大受け。おかしかったぁ。 |
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【9】 その後“I've Seen All Good People”を経てPaul Simonの楽曲の超拡大解釈的カバー“America”へ。MCでJonが“Come Back Real America!”と言っていたのだが、「真のアメリカ」ってナニですか? “Going for The One”同様、日本では一度もやってくれなかった曲なのでうれしいんだけど、ちょっとJonの声が荒れているのではないかと思いました。昔から“Going for The One”を歌うときに高音が出づらくて苦労していたというハナシだけど、今回もちょっと苦しそう。ここ10年くらいは声帯が拡がって、声の出しかたがラクになっている気がしたんだけどね。 変声期を経ずしてあの声がキープされていることは、オドロキですが。「一人ウィーン老年合唱団」。 |
【10】 ショーの真ん中辺に来て小鳥のチュンチュンさえずるSEが始まり、“Close to The Edge”へ。おいおい、今回の長尺モノは“Ritual”ではなかったんかい? 今回は20分前後の大作モノが中半の“Close to The Edge”とエンディングの“Awaken”の2本立てと豪華だったのだが、私が飛行機に飛び乗る決意をしたのは“Ritual”があったからなのだった。ひどーい。セットリスト途中から変えやがったな。確かに老体に鞭打ってこんな大曲を2本やるのはご苦労さんなのだが、やりなれているものに逃げてしまった感が否めない。 例のセットはVALIライトが反映されてピンクや赤、ブルーに光って美しいのだが、“Close to The Edge”でドライアイスをたかなかったのはちと寂しい。 |
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【11】 そうそう。今回のハイライトはYES版アンプラグド・ライブなのであった。Steveのソロ“Clap”で始まり、“Long Distance Runaround”、“Wonderous Stories”、アンコールの定番曲“Roundabout”、唯一の全米No.1ヒット“Owner of a Lonely Heart”までをメンバー全員が真ん中1箇所に集まって仲良くセッション。 “Roundabout”はジャズ風のアレンジ。アレにピアノもジャズ調だったら面白かったかも。しかしアンプラグドなのに、Rickは相変わらず派手な間奏をつけていました。 “Long Distance Runaround”は“Relayer”ツアーで、“Owner of a Lonely Heart”はABWHツアーでアコースティックバージョンを披露したけど、結構イケます。 |
【12】 そして“And You and I”からついに“Awaken”になだれ込み。 光と音のページェントで繰り広げられる“Awaken”はやはり美しい。昔から聴いていて、色彩を感じる音楽だと思っていましたが、今回のセットはこの曲にとてもマッチしているのです。間奏を経てクライマックスの“Master of Images”パートが始まると、下から上に向かってつきあがっているセットが炎のように揺れ、緑色に輝いています。これはなかなか幻想的で美しい演出でした。 昨年のVALIライトだけのセットもシンプルでいいけど、やっぱりこれだけ視覚的にゴージャスだとカンドーします。 |
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【13】 最後まで期待したんだけど、ついに“Ritual”は演らなかったなぁ。ツアー途中でかなりセットリストをいじった模様です。観客の反応がよい“Close to The Edge”と“Awaken”は、演り慣れていて目をつぶっててもヘーキだったりして。 これと似たようなことが、Rickの代わりに若手のIgor君が参加した98年のツアーでもありました。英国では“The Revealing Science of God”や“The Gates of Delirium”まで演ったのに、日本ではすっかりセットリストが変わっていたのです。 74年発表の“Topographic Oceans”や75年発表の“Relayer”(*)からの楽曲は、これまで日本では1回も演奏されておりません。不評だと勘違いしているんでしょうか?筆者を含め、多くの日本のファンは不満に思っているはず。 *ただし楽曲の一部が“Soon”として演奏されたほか、“To Be Over”がギター・ソロとしてアレンジされている |
【14】 さて熱狂のうちに“Awaken”が終わり、お約束のようにすそに消えるYES。やっぱりアンコール前に持ってくる曲だよなぁ。一番けじめというか区切りがつけやすい曲だし。 そしてアンコールは米国で定番の“Starship Trooper”。あー、結局セットリストからは“Sweet Dreams”や、Beatlesのカバー“Every Little Thing”や、隠れた名曲“Turn of The Century”が外されていた模様。筆者は何のために大枚はたいてNYまで来たんだぁっ。 こうなったらJon Anderson Onlineで不平をたらたら書いてやることにしよう。“Topographic Oceans”や“Relayer”からの曲を何で日本でやらないのか、セットリストを何で変えやがったのか、など。...と思っていたら、「質問が多すぎて現在はメールボックスを閉鎖中」とのこと。 |
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【15】 まだまだ見ていない楽曲が多いので、YESウォッチは続ける覚悟ができました。引退まであと5年なら、5年間観てやろうじゃないか。 それと、年々幼稚化していくJonの童謡シリーズだが、ここで「荒城の月」(*)でも演ってもらうことにしよう。もちろんSteveはスティールギターを琴に持ち換えるのだ。 *「荒城の月」は昔Scorpionsがやりましたね。 |
【16】 メールボックスの受付が再開したら、Jon Anderson Onlineに殴り込みだ! 皆さん、ここまで読んでくれてありがとうございました。 (issei) |
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