金色のウイスキー、青いライオンについて
1998年8月26日、田村隆一が死んだ。
詩人であり、アガサ・クリスティ、ロアルド・ダール等のミステリー小説の翻訳家でもあり、洒脱な文章が書ける名エッセイストだった。
彼の詩に「飛ぶ」という詩がある。題名はここから拝借しました。
金色のウイスキー、青いライオン。
僕はこの二つの言葉に、人生の豊穣と、理知の影を感じます。
金色のウイスキーを啜りながら至福を味わうときでさえ、ひたひたと青いライオンは、僕の背後に迫っている。
それは、どちらも僕の人生にとって必要不可欠なもののような気がする。