Tom Waits '77
 


 
 
 
1977年

1月8日(土) 東京・久保講堂
1月9日(日) 東京・久保講堂
1月11日(火) 札幌・道新ホール
1月12日(水) 仙台・ヤマハ花壇ホール
1月14日(金) 名古屋・雲竜ホール
1月15日(土) 大阪・厚生年金ホール
1月16日(日) 京都・京大西部講堂
1月17日(月) 福岡・明治生命ホール
1月18日(火) 岡山・市民文化ホール
1月20日(木) 金沢・ヤマハセンター
1月21日(金) 横浜・神奈川県民ホール
1月22日(土) 東京・西武劇場
  
   Vocals、Guitar、Piano Tom Waits
Drums Chip White
Bass Dr. Fitz(gerald) Jenkins
Tenor Saxophone Frank Vicari

(カッコ内は収録アルバム名)
 
1. Step Right Up
2. Eggs And Sausage
3. Depot Depot
4. San Diego Serenade
5. Pasties And A G-String
6. I Can't Wait To Get Off Work
7. Heart Of Saturday Night
8. Invitation To The Blues
9. Spare Parts I
10. Jitterbug Boy
11. New Cort Of Paint
12. On A Foggy Day
13. Emotional Weather Report
14. OL' '55
15. The One That Got Away
16. Small Change
17. Tom Traubert's Blues
18. Fever
 
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Tom Waitsが好きというと「あのしゃがれ声とうなるような歌い方がいいよね」あるいは「あのしゃがれ声とうなるような歌い方が苦手」と言われたものです。でも私が好きだったのは実はデビュー作の、まだ「ウエストコーストサウンド」と呼んで差し支えなかった、「ちょっとハスキー」レベルのころのことです。ファンとしては邪道なんですが、当時はけっこうそういう女子がいたのだよー。新譜出るたび「昔のきれい(?)な声に戻ってないかな」と期待したものですが、私がTom Waitsだったとしても絶対に、自分を成功に導いてくれた汚いうなり声を捨てたりしないでしょう。

で、デビュー作をたまたまFMラジオで耳にして、バックの演奏の古臭さが気に入り(古臭いという理由で気に入るのは二十歳前後にはよくあること)、少ない小遣いからLPを買ったら「来日する」との情報。それがこの1977年の公演です。けっこうあちこちまわっているのですね。1977〜1979年あたりはFMでかかりまくってましたから、うなずける話ではあります。なぜか今は「知る人ぞ知る」だったかのように歴史が書き換えられていますが。

しかし私は質素な寄宿舎生でしたからチケット代が出せず、当日、ツアーの最後の会場となった西武劇場(東京の渋谷パルコの上)の前まで行って、看板を凝視して帰っていくという不審な行動をとるのがせいいっぱいでした。今思うと、LPを買わなければチケット代は何とか捻出できたと思います。

エネルギーの余っていた若い私は、当時すでに創刊されていた「ぴあ」誌の「はみ出しぴあ」という小さな投稿欄に「行った人、どんなだったか教えてください」と投稿しました。そしたら「名前に覚えがあるんだけど、前に俺のことナンパしてきた子? あのときは断ったけどほんとはちょっとつきあいたかった。よかったらまた連絡して」という見え見えのお便りと、あとほんとに行った人からのていねいなお手紙の2通をいただきました。

ほんとに行った人のほうはその後、いろんな紆余曲折を経て洋楽の業界人になりましたが、変わらず気さくな方で今も年賀状をくださいます。Tomが導いた縁ですね。
 
(西村)
 

Tom Waitsについては、西村さんから原稿を頂戴したほか、60年代を中心としたロック・ブルース関連のサイトを運営していらっしゃる木戸涼様からもセットリストなど参考データを頂戴しました。この場を借りて御礼申し上げます。

(issei)
 
 

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