ぶつくさと〜く

【Vol.123】 ペチャクチャ (2012.4)

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デリーでの生活は、基本的に車が無いとどこにも行けないんですよね・・・。

うちの会社からインドに海外赴任する社員には、専属の車とドライバーを会社が用意してくれて、
休みの日も自由に使ってよいことになっているので、何不自由なくおでかけすることができます。
(決してエラくなった訳ではなく、車無しでは生活が困難なお国、というだけ〜)

毎日、家の玄関を出て数歩進めば車がスタンバイしていて、気がつくと会社のすぐ前に車が到着していて。
信じられないことに、私が一番歩いているのは、170平米ある広〜い自分の家の中なんですよね。
(決して自慢してるのではなく、インドの貸家の方が日本の持ち家よりよっぽど広いという悲しい現実)

・・・ということで、1年間の運動不足がたたり、
以前は明らかにあったはずの胸の筋肉が、いつの間にかふんにゃりと柔らかくなってしまい、
さらに30センチほど下のお腹まわりにずり落ちてしまっていたのでした。
(ゴムの緩んだブリーフみたいに書いてもた)

流石にこれはいかんということで、ジムに行こうと決意。

デリーの家から歩いて3分ほどのところにジムがあり、以前より気にはなっていました。
「来週か再来週には一度見学に行こうかな」と思っていたその矢先、
偶然にも、初めてそのジムのチラシが郵便受けに入ったのでした。
(新聞も取ってないし、滅多にチラシなんて入らないのですが)

これはきっと神様の思し召しだろうと思い・・・、あ、仏教徒なので、仏様の思し召しか。
いや、それともインドやからヒンズー教の神様のシヴァかガネーシャか、それとも・・・。
(誰でもええから先に進めっちゅうねん)

・・・いずれにせよ、3月末にチラシが入ったその翌日には見学に行き、
そのままがっつり1年間の会員になってしまったのでした。
(ちなみに1年で27,000ルピー(=約45,000円)と、インドにしてはめちゃ高い!)

「よ〜し、本気で体質改善を始めるぞ〜!!」と、勢い込んで行き始めたのですが、
4月頭にいきなり風邪をひいて、結局まだ2回しか行けず・・・。
(チ〜ン)

ま、まぁ、5月からはしっかり運動することにしたいと思います。

インドでは、クレジットカードの受け取りも大変でした。

クレジットカードの有効期限が2月末で切れるので、
新しいクレジットカードが送られてくるのを、心待ちにしていました。
(しかし発行から1年以内に期限が来るクレジットカードって・・・)

赴任時に会社で申し込んだクレジットカードなのですが、
その時はまだ住む家が決まっておらず、普段滅多に行かない場所の住所が登録されていました。
クレジットカードの受け取りには当然本人のサインが必要なのですが、
「まぁ本人がおらんかったら直接電話で連絡来るやろ〜」と思ってそのままにしてました。
んが、何故か何の連絡もなく、お持ち帰り・・・。

期限が切れる2月末になっても受け取れなかったので、仕方なく銀行に電話で連絡して、配達先の住所を自宅に変更。
が、基本的に平日の昼間は自宅に誰もいないので、住所を自宅に変えたところで、結局またすぐ持ち帰られる羽目に・・・。

日本のように、郵便受けに不在カードが入っていて、電話で日時を自分で指定して、
その時間に再度配達してくれるような、素敵なシステムは当然ありません。

結局、銀行に電話をかけて再配達をお願いし、いつ届きそうかを配達会社に確認し、
その届く予定の日にドライバーに家の前で待っててもらい、
配達人に直接「この日のこの時間なら本人がいるから来て〜」と口頭で伝えてもらい、
そしてようやく受け取ることができたのでした・・・。
(あ゛〜、面倒臭いっ!)

受け取ったのは結局3月末で、銀行や配達会社とのやりとりだけで実に2ヶ月ほど・・・。
何をするにもすんなりとは行かない国、それがここ、インドなのです。
(あわてないあわてない、ひとやすみひとやすみ・・・)

週末、時間が取れる時は、しばしばデリーの映画館に行きます。
日本でもお馴染みの「Hollywood映画」を観るときもあれば、
映画大国インドの「Bollywood映画」と呼ばれるヒンズー語の映画を観るときもあります。

先日は、Hollywoodの映画、ご存じ「3D タイタニック」を観てみることにしました。
どれだけオリジナルと違うのかなぁ・・・と、少し気になっていたのもあって。

昔、映画館でも観たことがあるし、その後何度もDVDで見ているし(英語の勉強用にも使っていたこともあって)、
ストーリーはほぼ完全に把握しているので、字幕無しの英語音声でも問題無し。

映画館に入ると、入口で黒い3Dメガネを渡されました。
館内をふと見てみると、全員が「チョイ悪」のイデタチで、しかも同じ方を向いていて、ちょっと笑えます。

確かに3Dで迫力のある映像が見られて素晴らしいのはその通りなんですが、
そんなことよりも、3時間以上の大作にこの「3D」は、正直めちゃめちゃ疲れる・・・。
映画が終わって映画館を出た後から、5時間ほどずっと、頭がガンガンして痛みが治まりませんでした。

ほんと、タイタニックのようなストーリーのしっかりしている映画は、
「3D」の迫力映像よりも、終了後に疲労感のない「2D」で十分で、
なんでもかんでも3Dにする必要はないのでは・・・と感じてしまいました。
(もうこの古臭い考え方がおっさんの証拠なのか?)

ちなみに、そこはデリーの映画館。

ケイト・ウィンスレットがタイタニック号に戻るためボートから飛び移るええシーンで、思いっきり携帯電話は鳴るし、
レオナルド・ディカプリオが海に沈んで行く悲しいシーンで、ペチャクチャお喋りしてる奴はいるしで、
ほんと、モラルというものはあまりございませんので悪しからず。
(今のインドにそんなものを求めてはいけない)

本気で集中して見たい映画の時は、DVDが発売されるのを待つことにしよ〜っと・・・(泣)

(Vol.123 おしまい)


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