ぶつくさと〜く

【Vol.13】 笑顔 (1997.11)

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寒い!寒い!寒い!寒い!寒い!
寒い!寒い!寒い!寒い!寒い!

急にめっちゃ寒くなりましたな〜。
こんなに寒かったら、そのうちサムイボ中枢いかれてしまいますよ。
(なんのこっちゃ)
(↑ちなみにサムイボ(サブイボ)とは鳥肌のこと)

でもほんと、受験生の皆さんや論文の締切などが迫ってる人なんかは、
特に大事な時期なので、風邪には十分気をつけましょうね。
今まで積み重ねてきた大事なものを無駄にしないためにも。

さて、学会の発表でフィリピンのマニラに行ってきました。
赤道に近いだけあって、流石に夜でも暑い!
半袖でもじんわり汗がにじんできます。

治安はそれ程よくもなく、銀行・ホテルはもちろんのこと、
スーパーやマクドナルドの入口にも、いかつい警備員が立ってました。
時には銃を担いで。
(こっちが何も悪いことしてなくてもちょっとビビる)

それを思うと日本はやっぱり治安がいいな〜って実感します。
まあ逆に考えると、誰もが無警戒すぎるだけなんですけどね。
(そら海外で日本人狙われやすいわ)

泊ったホテルは超一流。
ホテルマンの対応はかんなりGoodで、
「お客様は神様です」ばりの笑顔で接してくれます。
(その倍のジャパニーズスマイルを返したったが)

しかもあるホテルマンは僕に、
「君は日本人かい? マニラの人かと思ったよ。」
という軽いジョークまで飛ばしてくれました。
(あれってジョークやんな〜? なあっ、なあっ?)

夕食も高級料理のバイキングなんかで、食べたい放題、飲みたい放題。
そりゃも〜、天国、天国、って思って食べてたら、
うわっ、つめたっ!
あっ、俺のカッターシャツの左腕、びしょびしょなってるやん!
えっ? 横見たら、ビールのグラス床に転がってるやん!
しかもウェイターさん、必死でそれ拾いながら、あたふたして俺に謝ってるやん!

き°ゃ 〜。

つまり簡単に言うと、彼はビールをこぼして、
座ってる僕の肩口をびしょびしょにしよったんですわ。
(たぶん彼はこの時、クビを覚悟したであろう‥‥)

まあ、「こら〜」って怒るだけの英語力もないし、
チーフに知られて彼の人生を無茶苦茶にするほどのことでもなかったので、

「No Problem」

って余裕をぶっかましときましたけどね。

う〜ん、わし、かなり男ットコ前〜。
(でも、あとでよく見たらスーツの上着もズボンも濡れてて、
かなり泣きそうになったが)

まあ、そんなこんなで、無事に帰ってきました。
みなさん(かな?)、ご心配をお掛けしました‥‥‥‥。
(発表のことには全く触れないでおこう)

ところで、話は540度変わりますが、僕は基本的に悪人なんです。
(言わんでも知っとるかえ?)

人に親切なこととかボランティアをしたい気持ちはすごくあっても、
結局はあまりしたことないんです。

神戸の震災の後も、まあ、大学の試験と重なったこともあって、
ボランティアには2回行っただけなんです。

小さいころから欲しいものは何でも買ってもらえる、
という環境じゃなかったからかもしれないんですけど、いやらしい話、
「そんなんやってもこっちは何も得せえへんやん」
みたいな気持ちが心のどこかにあるんです。たぶん。
(うっわ〜、俺、めちゃ悪い人やんけ〜。 ファン減ったかな?)

しかしこの前、たまたま京都の市バスに乗っていて、
降車ドアーの近くに立ってたんです。
かなりかっちょいい(と自分で思い込んでる)コートを着て。

バスが、とあるバス停に留まりました。
すると、松葉杖をついてふらふらしながらバスを降りようとしている人が、
僕の横を通り過ぎました。

どうやら知的障害者の方らしく、「ん〜」って言って、
ステップのところで止まってしまいました。
うまくステップを降りれなくて困ってはったんです。

僕は何の気なしに、「あ、持ちますよ」って言って、杖を持ち、
その人を抱きかかえるようにして、ステップを下まで降りました。
そして、バスに戻ろうとしました。

するとその時、その人がふっと振り返りました。
そして、声には出ない言葉で、
「ありがとう」
という笑顔を僕にむけてくれたのです。

僕は戸惑いながらも、すごく嬉しくて、同じ笑顔を返してしまいました。

その時、初めて気付いたんです。

親切なことなんか、何かを求めてするのではなく、
そこから何かが自然に生まれてくるんだと。
何も考えずにすることだからこそ、ふと、人々の最高の笑顔に触れて、
ささやかな喜びを感じるときがあるんだと。
(ちょっとしぶく書きすぎたかな? でも、ホンマにそう思ったし)

ということで、これからはもうちょっといいこともしよ〜って思いましたね。
(何て単純な発想や‥‥。 ってでも、日頃からちゃんとやってたら、
こんなに自分をいい人風に書くこともなかったんやけども‥‥)

さあ、とにかくもう12月。
皆さん、寒さに負けない温かい心で過ごしていきましょう!

笑とこ、笑とこ。うっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ。
(あかん、また壊れてしもた)

(Vol.13 おしまい)


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