ぶつくさと〜く
【Vol.139】 ウワンウワン (2013.8)
2年間赴任していたインドのデリーを去って、はや5ヶ月が経ちました。
少し思い返してみると、まだここに書いていない出来事があったな〜と思ったので、
今回はそんな「インドの残り香」を紹介してみることにします。
(ええように書いたけど、内容的には決してええものではありません・・・)
***
これはインドに限った話では無いですが、
海外で電圧が100V以外の地域で暮らすと、どうしても変圧器が必要になってきます。
インドは220Vなので、日本の使いなれた電気製品を使うには、やはり変圧器が必要。
日本の炊飯器でご飯を炊くのも、日本のオーディオコンポを使うのも、
通常は変圧器を通さないといけません。
で、当然我が家も変圧器を日本で購入し、インドに持ち込んで使っていたのですが、
ちょっと気を抜くと、間違えて220Vコンセントに直接挿し込んでしまい、大事件が発生(泣)
日本の自宅からデリーのおうちへ運び込んだHDDレコーダー。
昔録画した好きなTV番組や、想い出のプライベート動画なんかもそのHDDに入っていたのですが、
間違えて電源ケーブルを変圧器の方ではなく、大元の方のコンセントに挿してしまいまして・・・。
挿した瞬間、「ぼんっ!」という大きな音がしました。
「え、何っ?」と最初は驚くのですが、結局「あ、やってもうた」と気付いて終わり。
(チ〜ン)
後から変圧器の方に挿し直してみても、もう電源すら入らない状態。
しかもそのHDDレコーダー、その時はお気に入りのDVDが挿入されたままだったので、
もうそれすら取り出せない状態に・・・。
インドに赴任してまだ始めの方だったので、ほんと、泣きそうになった記憶があります。
ちなみに日本帰国の直前には、PCの外付けHDDが飛びました。
こちらは変圧器をちゃんと通して使用したのですが、制限オーバーしてたんかな・・・。
いずれにせよ、今回も「ぼんっ」と音が出て、白い煙が「もわっ」と出て(浦島太郎やな)、
おまけにこちらも冷や汗が「どっ」と出て、
昔の写真が山ほど詰まっていた外付けHDDが、あっさり壊れてしまったのでした。
※みなさんも気を付けましょうね。
何度か紹介したと思いますが、インドのありとあらゆるモノ、道路や建造物から小物まで、
そしてその他いろいろなサービスの面で、クオリティーの低さを感じます。
もちろん日本と比べれば、の話なので、現地に生きる人たちからすれば、
そんなところにクオリティーなんて求めるという発想がそもそも無いだけなんだと思いますが。
(逆に言うと日本が「無駄に」レベルを上げ過ぎて喜んでいるだけなのでしょう)
私が2年間常駐していた6階建のオフィスでは、エレベーターが3機並んで動いていました。
その外側を覆うように大きなガラスが張られているのですが、
そのガラス全面に、しばしば細か〜いヒビが入ります。
修理されたと思っても、何週間かすると、また自然とヒビが・・・。
きっとそもそも少し歪(ひず)みがあって、しばらくすると変な力がかかって割れてしまうのでしょう。
ほんと、「何回同じこと繰り返すんじゃぃ!」とツッコみたくなるくらいの頻度で割れていました。
それに、エレベーターホールで液晶画面に表示されている現在時刻は、
いつ見ても、3機がどれもバラバラ・・・。
普通に考えれば、管理センターと通信とかしてるはずでしょうから、
時刻くらい一斉に合わせられて当然だと思うのですがねぇ・・・。
(きっと、時刻を合わせようという発想がそもそも無い)
デリーの玄関口であるデリー国際空港のエレベーター。
ここのエレベーターは、他に比べると流石にクオリティーは高いのですが、
エレベーターが到着した時にホールで流れる「ピンポーン」の「ポーン」が、異様に長過ぎ。
それだけならまだいいのですが、「ポーン」の音を延ばしているうちに、
「ポーーーーーーーーー↑ー↑ーン?」と、最後の方だけ微妙に音が上ずってくるのです。
(文字で表しにくいけど・・・明らかに疑問文では無いはずなので「?」は不要か)
そこは2機のエレベーターが並んでいるところで、両方が同じく音が上ずっていくようです。
ほんとどうでもいいことなんですが、「これ、1台目と2台目がタッチの差で到着したら、
きっと微妙な音のずれのせいで、ウワンウワンなってまうで〜」、などと、
楽器や音楽をやってる人にしか分からんような情景を想像して、ニヤニヤしてしまうのでした。
(なんのこっちゃ)
そしてもうとっくに日本に戻り、インドのことなどあっと言う間に忘れかけてしまうほど、
地獄のような忙しさの毎日が続いています。
それでも、ちょくちょく日本のテレビ番組でインドの特集をやっていると、見てしまいますね。
別にインドに戻りたいとか、また住んでみたいという思いがある訳では無くて、
2年間住んだ地、それなりに想い出もある場所ですのでね。
(苦い想い出の方が多いけれど〜)
本当に、北から南まで、千差万別の文化・自然・食べ物・歴史・人に出合える、
魅力たっぷりの国であることは間違いないです。
ただ・・・日本のテレビ番組に出てくるインド人は、かなり特殊な変わった人たちばかりで、
ほんとにあんな人ばっかりいる訳じゃないですけれどねぇ。
(座禅組んで宙に浮いてる人とか、現地では一人も見たことないですよ?)
・・・とまぁそんなこんなで、まだまだ書けていないインドの想い出はありますが、
それは私の心の中の小さな引き出しにでも、そっとしまっておくことにします。
それでは今回はこの辺で。
自然災害が多発しているようですので、みなさん充分にお気を付け下さいね。
(Vol.139 おしまい)