ぶつくさと〜く

【Vol.147】 グデングデン (2014.4)

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みなさんご存じの通り、この4月16日に、韓国の大型客船「セウォル号」が転覆・沈没し、
死者・行方不明者合わせて300人を越えるという大惨事となってしまいました。

先の Vol.144 で韓国との関係がいまいちで、やや批判めいたことを書いたところだったのですが、
こういう事故が起こると、流石にそんな感情は一旦横に置いといて、
とにかく一人でも多くの人が救出されて欲しいという、人間としてごく自然な気持ちが前面に出るのは、
恐らくみなさんも同じだったのではないかと思います。

しかし、救出もまだ半ばなのに、船長がメディアに叩かれたり、女性乗務員が英雄扱いされたり、
教頭が責任を感じて自殺してしまったと報道がなされたりと、
メディアが騒いで、そちらの話題ばかりが目立っていたような気がします。

いくら救助活動が難航していたとは言え、目の前でまだ多くの人が船内で行方不明という中で、
「そっちの報道は別に後でええんとちゃうの?」と、少し違和感を感じてしまったのはワタシだけでしょうか。
(韓国国内でもそういう報道がされていたのだろうか・・・?)

ともあれ、乗客乗員合わせて476人のうち、約7割にあたる325人は修学旅行中の高校生だったと聞きます。
そのうち何名が救出されたのか分かりませんが、
多くの若い命が一度に失われてしまったことは、本当に悲しむべき出来事だと思います。

彼らも、最初はきっと、まさか沈没するなんて思いもせず、
船が少々傾いても、友達同士で楽しい会話なんかをしていたのかも知れません。
時間が経ち、段々と水が浸入してきて、身の危険を感じ始め・・・、
その時の「死」への恐怖は一体、どんなものだったのでしょうか・・・。

想像しただけでも、少し胸が苦しくなってしまいます。
お隣の国のことながら、私にとってはいろいろと考えさせられる事故でした。
(亡くなられた方々のご冥福をお祈りします・・・)

さて、4月から増税、消費税がずど〜んと8%になってしまいました。
(とほほ)

世の中のみなさん同様、我が家も「駆け込み需要」の演出に加わって参りました。
そう、増税前に少々お高いものは購入しておこうと、3月の終わりに、
横浜の自宅から高速で約1時間ほどのところにある「御殿場プレミアムアウトレット」へと向かったのでした。

まぁもうええ歳して、今更ブランド物をアホほど買いあさるような人間では無いのですが、
アウトレットって、しかもアウトレットのセールって、ちょっとテンション上がってしまいません?
○割引で「ちょっとええもん」が買えるんとちゃうか?という、
三流エセ成金大阪商人の性(さが)、丸出しで恐縮なんですが・・・。

ということで、御殿場のプレミアムアウトレットにはこれまでも何度か行ってしまってます。
家の近所から東名高速に乗れば一本で行けるし(基本的にはいつもめっちゃ渋滞してるけど)、
アウトレットからはでっかい富士山が臨めるし(ちょっと曇るだけで山があることすら判別できへんけど)。

ただ残念なことに、アウトレットのセールで本当に安くなってる商品って、
街の冬のバーゲン期間をぐくり抜け(=売れ残り)、
通常のアウトレット販売もくぐり抜け(=売れ残り)、
そして最後の最後まで勝ち抜いてきてしまった、「冬物ど真ん中」の分厚〜い洋服達なんです。

テンション高くお安く買って持ち帰ったところで、いきなり次の冬まで着る機会がないのですよね・・・。
(下手すると冬が来る頃には、もう買ったことすら忘れられている服もある・・・あかんがな)

・・・ということで、今回もお安い冬モノをたんま〜りと買い込んで、
テンション上がって帰ってきたのでした〜。

みなさんは「探偵!ナイトスクープ」という番組をご存じでしょうか?

関西では「お化け番組」の異名をも取る高視聴率番組(深夜なのに20%越え)なのですが、
関西以外の方は全くもってご存じないかも知れませんね・・・。
私は、子供の頃からよく見ていた番組で、横浜に住んでいる今も、
ちょくちょく録画して、ちょくちょく大笑いして、大いに楽しませてもらっています。

内容としては、視聴者からはがきで来る「依頼」を、
探偵役の芸人さんたちが解決していくという、ごくごく普通のシンプルな番組なんですが、
その依頼内容の質の高さと、依頼者(素人さん)たちのノリの良いキャラクターとで、
関西独特の笑いのエッセンスを醸(かも)し出してくれてるんですよね(苦笑)

過去26年の番組で放送されたネタを挙げ出すとキリがないので、
一度DVDでも買って、どんなものかを観て頂ければと思うのですが、
最近私が番組を観た中で印象的だったのは、
「ラジオ体操を知らない人に、ラジオの音声だけでやらせてみたらどうなるか」。

番組では、日本語をちゃんと理解できる外人さんたちを連れてきて、いきなりお馴染みのフレーズで、
「腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から〜、はぃ!」と聞かされるのですが、
流石にやったことない人たちがいきなりやると、当然グデングデンのばらばら・・・。

まぁこんな、どうでもいい依頼を真面目に採用して、
実際に試してみようという番組制作側の度胸も素晴らしいのですが、
「ようそんな、どうでもいいことを思い付いて、しかもあっさりとはがき出すよなぁ・・・」と、
依頼者たちの発想力と行動力の素晴らしさに感心してしまうのでした。

ただ、ナイトスクープのいいところは、笑いの中に、時々大きな感動ネタが詰まっているところ。
(この辺は、吉本新喜劇や松竹新喜劇と、相通ずるものがありますねぇ)

以前、「太平洋戦争で戦死した父からの手紙を解読して欲しい」という依頼の回がありました。
母の遺品の中から、依頼者が産まれる前に海外で戦死した父からの手紙が見つかり、
母が(私を)身籠っていることを父が知っていたのかを、その劣化の激しいはがきから調べて欲しいとのことでした。

文字が擦れて判読が難しい状況だったのですが、結果的にはほぼ全文の解読に成功し、
手紙の最後には「妊娠中の妻を気遣った、辞世の句」が書かれてることが判明、
依頼者の存在を、戦地にいた父はちゃんと知っていたと分かったのでした・・・。

・・・と、こんな真剣な依頼も、しょうもない依頼も、取り上げてしまう番組。
何か分からないことや困ったことがあると、大阪の人の間には、
「とりあえずナイトスクープに出してみよか?」的な感覚が常にあるように思います。
あの番組なら、国でも、警察でも、学校でも取り上げてくれない内容でも、
なんとかしてくれるかもしれない、そういう雰囲気を持っているのです。

なんか・・・そこに秘められたものすごいパワーを感じてしまうのは、私だけでしょうか?

まぁ何はともあれ、これからも楽しい内容を提供して頂けることを、心待ちにしたいと思います。

*****

さあ、段々と暖かい季節になってきました。
ワールドカップも近づいてきたし・・・なんだか、そわそわしてまうわぁ〜。

(Vol.147 おしまい)


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