ぶつくさと〜く

【Vol.146】 三平 (2014.3)

[ top | prev | next ]


いや〜、さすがに段々と暖かくなってきましたねぇ。
柔らかい日差しの太陽が心地よ〜く感じられる季節が、ようやく到来したなぁ、という感じでしょうか。

私はこの太陽の「陽」という漢字がわりと好きなんです。

辞書で調べてみると、いろんな意味が書いてありました。
「日の光」「明るく暖かい」「表に現れている」「積極的」などなど。
まぁそんな、辞書に書いてある本気の意味はどうでもいいとして(ええんかい)、
「陽」というその字を見るだけで、何かとても優しい感じがしてしまいます。

昨年産まれた赤ちゃんに付けられた人気の名前ランキングでも、
男女それぞれ30位以内に、実に9件もの「陽」が付く名前が入っています。
(ちなみにその9件とは、陽翔、陽向、陽太、陽、陽斗、太陽、陽大、陽菜、陽葵・・・読めんわ)

まぁ名前に「陽」という字を入れたくなる気持ちは、よ〜く分かります。
が、このまま行くと、数年後には学校中で「陽」の付いた名前がはびこることになりますねぇ。
(それで学校全体が本当に明るくなってくれるとええんやけど)

でも逆に、「陰」という字のついた名前って、あまり聞かないですよねぇ?
例えば、「陰太郎(いんたろう)」とか(なんか地味〜なマサカリでも担いでそうやなぁ)、
「陰子(いんこ)」とか(同じイヤミを何回も繰り返して言いそうやなぁ)、
そんな名前、聞いたことないですもんね。

「陰(かげ)」という読み方をすればいてもおかしくない気がしますが、
それでも、名字では出て来ても、下の名前ではあまり聞いたことがありません。
(やっぱり、「吉田松陰」くらいしかおらんのかな〜?)

・・・と、太陽を肌で感じながら、例によってどうでもいいことを考えてしまっている今日この頃なのでした。

さて、最近のことなんですが、ある平日の朝、
突然差し歯が取れてしまったので、しぶしぶ歯医者に行く羽目になりました。
(どうでもええけど、歯が取れた時って、毎回「えっ、何が起こったん?」ってびっくりしますよね?)

会社近くの歯医者をネットで検索し、品川駅港南口を出てすぐの高層オフィスビルの中にある、
とある歯医者に行くことにしました。

差し歯を詰め直してもらおうと思って行っただけなのですが、
「う〜ん、これは歯を土台から作り直さないとダメですねぇ」と言われたので、
まぁ仕方ないかと思い、言われるがままに歯を作り直すことにしました。

一週間後、完成した差し歯を入れてもらい、「はぃ、完了〜」・・・と思っていたら、
「虫歯が見つかったので、次回また来て下さい」と言われ、
まぁ仕方ないかと思い、言われるがままに一週間後の治療を予約することにしました。

その後何度か通い、虫歯がようやく治ったので、「はぁ、これで完了か〜」・・・と思っていたら、
「別の差し歯の下に虫歯があるようなので、次回また来て下さい」と言われ、
あのなぁ、それなら最初から言っとけよ・・・と若干イラっとしながらも、
まぁ仕方ないかと思い、言われるがままにまたまた次の来院日を決めることになったのでした。

さらに何度か通い、別の虫歯も治ったので、「はぁ、これでようやく完了〜」・・・と思っていたら、
「最後にもう一度だけお口の中チェックしますので、次回また来て下さい」と言われ、
お前、通い始めの頃に一回チェックしたやんけ、ふざけんなよ・・・とこめかみがピクピクなりながらも、
まぁ仕方ないかと思い、言われるがままにもう一度予約することにしました。

そして最後に、口の中をチェックをしてもらったので、「これで流石に完了や〜」・・・と思っていたら、
「次回お掃除だけして、何か見つからなかったら終了です」と言われ・・・、
あ〜〜〜の〜〜〜な〜〜〜ぁ〜〜〜。
流石に最後は「もうよろしいわっ!」と、最もオーソドックスな昭和のツッコミをかまして、
歯医者通院が完了したのでした(チ〜ン!)

まぁでもほんと、これってちょっとした詐欺だと思うんですよね。

以前の Vol.65 にも少し書いたのですが、こっちは専門知識も何もない患者なので、
歯医者が差し歯を替えると言えば、本当は替えなくてよかったとしても替えるしかないし、
歯医者が虫歯だから治すと言えば、本当は虫歯じゃなかったとしても治すしかないし。
(もちろんノーと言えばいいのですが、それでは本当に治すべきものも治せないし・・・)

あれだけ長々と何ヶ月もの時間をかけて歯医者に通っていたら、
通い始めは虫歯でも何でもなかった歯まで、ホントにそのうち虫歯になってしまっていて、
その繰り返しで、いつまでも治せ治せとなって、結局は一生ず〜っと通い続けないとあかんという、
デンタル・スパイラル(?)に陥ってしまうのではないでしょうか?
(あ〜、怖ぃ怖ぃ)

・・・ということで、「お前のとこには二度と来るか〜、ぼけ〜っ!」と、
小さい声でボソボソと言ってみたりして〜、などと心の中で思っていただけのワタシなのでした。
(気〜弱っ!)

話は変わって。

あまりこういうところに自分の子供のことを書くのもどうかと思うのですが、
まぁたまには書いてみようかなと思いまして。

我が家の息子も、もう2歳になりました。
すくすくと順調に育ってくれていて、心から嬉しい限りなんですが、一つだけ残念なことがあります。

えと・・・いつの間にやら「ひょうきん度」が増してきてるんですよね・・・。
(まぁ、親を見て育ってるだけなのかもしれませんが・・・)

以前、家の中で息子が立ってうろうろしているときに、何かのきっかけで、
「膝を曲げて少しだけ腰を落とし、右手の指先をすぼめて頭に持っていくポーズ」をしたことがあって、
それを見てワタシが思わず、「どうもすいません」と、
(故・初代)林家三平師匠の鉄板ネタを声で合わせて、大笑いしたことがありました。
(どんな家やねん)

そしてその後も、何度もワタシが「どうもすいません」と言っては、
息子も喜んでそのポーズをして・・・と、そうやって、何度も遊んでいた頃がありました。

息子は、「どうもすいません」がどういう意味かすら分かっていないと思いますが、
いつもワタシの声に合わせて、何度も何度も三平ポーズをやらされていたのでした。
(はたから見ると完全にあほ一家やな・・・)

さて、そんなある日のこと。

リビングのテーブルにペンで落書きをしてしまったか何かで、息子がヨメに怒られました。
ヨメに何度か「ごめんなさいは?」と、謝るように促された息子は、少し泣きそうになっていました。

そして、しばらくじっと考えた挙句、ちょっと恥ずかしそうな顔になりながら、
おもむろにかましてくれたのが、「どうもすいません」のポーズ・・・。

その意表を突いた動きが、あまりにも「間」がよかったのもあり、
流石にこっちまで吹き出してしまいました。
(なかなかやるなぁ、あいつ〜)

でも後でよく考えてみたら、「どうもすいません」が、
「怒られた時に謝るための言葉」だなんて、息子は知らないはずなんですよね・・・。
なので、何故「ごめんなさいは?」と聞かれて「どうもすいません」に繋がったのか、謎なんです。

う〜ん、ただ面白いことをして、怒ってる相手の気持ちを紛らわせようとしただけなのか、
それとも、我々が思っている以上に、実は言葉の意味と繋がりをちゃんと理解しているのか・・・。
まぁ結局そこは今も分からないままなのですが、いずれにせよ、
彼がなかなか絶妙な「間」を持っていることだけは事実のようでした。

そんなこんなで、日々楽しく過ごしている我が家なのでした〜。

*****

さぁ、これと言ったオチも無いままもう4月、新しい年度に入ってしまいます。
みなさま、素敵な陽気の春を、たっぷりと満喫して下さいね〜っ!

それでは今回はこの辺でっ!

(Vol.146 おしまい)


[ top | prev | next ]