ぶつくさと〜く

【Vol.26】 風景画 (2004.3)

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3月になり、リビングに差し込む光が日増しに暖かくなってきました。
週末電車に乗ると、ついつい気持ちいい日の光を感じられる側の席に座ってしまいます。
(実は全身の殺菌が目的でして・・ってわし、どれだけ汚れとんねん)

前回も話が出た東急田園都市線、その二子玉川駅のホームからは、
東京と神奈川の県境をゆったりと流れる多摩川の水面が目映(まばゆ)く光り、
それを見つめるかのように青く広がる、澄み切った空のその先には、
まだ白い雪に覆われたままの富士山の頂きが、その存在をはっきりと誇示しているのが見えます。
う〜ん、この素敵な一枚の風景画にあげる点数は、もう100点マゥンテン。(ネタも100点か)

富士山は「山頂まで登ってご来光を見てみた〜い」と、ここ数年よく思うようになってきました。
京都に住んでいた頃に書いたvol.6では富士山を「ただの山」と書いてしまったがために、
富士サファリパークのライオンにおしりをガブリッと噛まれてしまったのですが(←明らかに嘘)、
いつの間にかこの日本一のハート泥棒さんに、心を奪われてしまっていたようです。(ぽっ・・)

さて先日、確定申告のために税務署に行って来ました。
正確には住宅ローン控除のための所得税および贈与税の申告、平たく言うと
「あぁ、あかん、わしローンめっちゃ苦しいわ。頼むから税金ちょっとまけてくれしまへんやろか?」
ってお願いしに行くということです。
(ちなみに、お願いすればOKいう訳ではないでご注意を)

しかし、その手続きのややこしいのなんのって・・。
私、ごく普通のサラリーマンなんで、普段は会社がその辺のことは全部やってくれるのですよね。
なんで、いきなり税務署で確定申告書を渡されて、難しい用語をずらりと並べられても、
書いてる言葉の意味が、湯上がり美人のようにきれいさっぱりと分かりましぇ〜ん。
一体これ、なに語なんじゃ〜ぃ!

それに、散在しているお役所に、いろんな証明書の類を取りに行かされるのです。
登記簿抄本はここで、住民票はここで・・・みたいに。
(ちなみに登記簿抄本の印紙の領収書の名前は「印紙類売りさばき証明書」でした。
バナナやないんやから、もうちょっと感じのええ名前付けられへんのかぇ・・?)

休みの日なんかに、近所に取りに行ける分にはまだええんですけど、戸籍謄本とか
本籍地(私の場合は京都)でしかもらえんのですよね〜。(まぁ郵送で送ってもらいましたが)
幸い私は近所をバイクでうろうろ出来たのですが、お年寄りとかどうされるんでしょうか・・?
きっとあんなにうろうろさせられたら、靴の底がぺらんぺらんになってまいますよ。
(いゃ、そんな心配ではなくて)

ほんま、何年も前から呪文のように「IT化」や言うてるんやから、
いい加減もうちょっと本気でセキュリティー対策に力を入れて、
どこでも欲しい情報を手に入れられるようにしてくれっちゅうねん!!

さて話は変わって、東京国立博物館(上野)でやっていた「南禅寺展」というのに行ってきました。
美術館や博物館に足を運ぶことなんて滅多にないんですが、
今回は久しぶりに京都の心に触れてみようという趣旨です。(京都への想いはいまだ強いみたい)

天気もよかったためか、上野公園も博物館も多くの人で賑わっていました。
客層は、その「南禅寺展」という硬い響きのためか、年配の方が多かったです。
(そこに違和感無く混ざっていた私も、すでにその域なのか・・泣)

展示物は、仏像、掛け軸、ふすま絵、書状、絵画など多岐に渡っており、
それぞれの時代に、南禅寺に関わった人々のその心が、作品という形で残されていました。
私が感銘を受けたのは、何百年も前の絵画が鮮やかな色を保ち続けていること。
絵心の無い私でも、その美しい色使い、豪快かつ繊細な筆使いに心を奪われてしまいました。
あ〜、心が癒されるような風景画が家に欲しいな〜、100点マゥンテンの。(しつこっ!)

こんな風に、昔の時代が詳しく紹介されているのを見るといつも思うのですが、
何百年、何千年と経ったとき、今私達が生きているこの時代は、
一体どんな風に描かれているのでしょうか?
やはり国と国とが醜く争った、混沌とした時代としてなんでしょうか・・・?
せめて少しでもいいから、美しく素敵な時代として描かれていたいですよね。
(全〜然、触れられてなかったりして)

そんなこんなで、歴史感覚と美術感覚を久しぶりに刺激して来ました。
みなさんも、日常あまり使っていないセンスを、たまにはいじくってみませんか?
新たな発見があって、心がちょこっと豊かになれるかもしれませんよ。

さてもう来月は4月、新たな旅立ちをされる方も多いのではないでしょうか。
明るい未来が待っていると信じて、前を向いて胸を張って歩いて行きましょう。

私も、ええ歳してこんなぷらぷらしてる場合ではないので、ちょっと本気で、
人間として成長するための「自己改造5ヶ年計画」でも立てようかと思っています。
身体も、頭脳も、仕事も、環境も、そして心も。
このままぬるま湯に浸かっていてはいけない、そう常々思っていますんで。

とりあえずまず5ヶ年計画の参考にするために、ソ連にでも行ってみるか〜。(あら?)

(Vol.26 おしまい)


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