ぶつくさと〜く
【Vol.32】 メダル (2004.9)
アテネ五輪の終わりとともに夏もようやく終わりを迎えた、そんな感じがする今日この頃ですが、
みなさん元気に過ごされてますでしょうか?(わしゃまた風邪引いてもた・・・)
今回の五輪で日本はたくさんのメダルを獲得し、かなり盛り上がった大会だったと思います。
きっとみなさんの周りにも、寝不足気味の人はたくさんいたことでしょう。
しかし、オリンピックが終わるとあっと言う間に人々の意識はアテネから遠ざかってしまいましたね。
仕方ないことかもしれないんですが、なんか、ちょっとだけ悲しい気がします。
その後には、もう一つの祭典・パラリンピックが待っているのに。
ほんと、いつも思うんですけど、あれ、オリンピックよりもパラリンピックを先にやるべきとちゃうんですか?
パラリンピックは、確かに規模はグンと小さいですけど、それにしても人々の関心が少なすぎると言うか・・・。
大規模なオリンピックの後で関心が薄れた頃にパラリンピックをやるより、
オリンピック前の盛り上がりの中でパラリンピックをやる方が、
よっぽどどっちも注目されていいと思うんですがねぇ。
(なんかそう出来ない理由でもあるんでしょか・・・? 誰か教えて)
さて、お盆休みには大阪・箕面(みのお)の富田家実家から母・姉・姉の子が関東見物のためやって来て、
横浜の私の家に5日間ほど滞在していました。(私はお盆関係なくお仕事へ〜)
折角のお盆休みくらい家でゆっくりしていればいいのに、
この一番混雑している時にはるばる横浜までやって来る、すごいパワーだと思います。
それだけでなく、なんと彼らは滞在中毎日朝早くから外出し、
やれ六本木ヒルズだの、隅田川下りだの、吉本おもしろ水族館だの、
よぅそんなに行くとこ調べて来たなぁ、と思うほどいろんな場所へ行き倒すという、
飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで、
回って回って回って回る〜、日々を送っていました。(by 円広志)
圧巻だったのは、富田家滞在2日目。
朝7時前にうちを出発して電車を乗り継ぐこと約5時間、東武鬼怒川温泉駅(栃木)へ到着、
そのままバスで「日光猿軍団」へと向かい、45分ほどのお猿さんショーだけを見て、
すぐまた横浜に5時間かけて戻るという一日でした。
あ、あんたら、日光も近いんやし、ゆっくり温泉に一泊して来たらええんとちゃうの?
しかも・・・富田家実家のある箕面は、関西では「箕面と言えば猿」と言われるほど、
ちょっと山に行けばすぐに猿がいるような所なんですよね。
あ、あんたら、そこまで苛酷な思いしてまで行かんでも、猿ならいつでも見れるやろ!
むぅ〜ん、恐るべし、富田家・・・。
ところで先日、新幹線で東北に行ってきました。
仙台に一泊して、松島(宮城)と山寺(山形)を観光。
牛タンや海の幸など、美味しいものをたっぷり頂いてきました。
(どうも最近、しぶい観光地ばかり巡ってる気がするなぁ・・・完全に初老の域か?)
日本三景でおなじみの松島では、芭蕉も乗ったという遊覧船からの眺めを楽しみました。
天気もよく、海に浮かぶように点在するさまざまな形の島々は、確かに美しい景色ではあったのですが、
「日本三景」の響きからものすご〜く期待して行ってしまっただけに、
わりと普通やな〜、という印象を持ってしまいました。
ここで一句、「松島やん あぁ松島か 松島なぁ・・」(なんのこっちゃ)
きっと海が赤く輝く日の出や日の入りの頃は、筆舌に尽くし難いほど美しいんでしょうけどね。
それに引き換え山寺は、観光地とは言え派手さがなく、
静かな山間(やまあい)の村には土産物屋も数えるほどで、地味ぃ〜な感じでした。
しかしそれは、山の中にひっそりとたたずむ立石寺(りっしゃくじ)の参拝者を出迎えるにふさわしい、
何とも言えない寂寥(せきりょう)の感を漂わせており、
なかなか気分も落ち着ける場所で、わたし的にはとてもよかったです。
山寺へは、仙台からJR仙山線という山の中を走る単線の電車(約1時間)で行きました。
仙台駅出発は定時だったのですが、ちょうど台風が通り過ぎた後だったためか、
途中で「線路に倒木があるため、しばらく停車します」と言って、山寺駅へは10分ほど遅れて到着しました。
流石は山奥を走る電車やな〜、仕方ないな〜と思ってたのですが、
20分遅れほどで到着した帰りの仙台へ戻る電車に乗り込んだとたん、タイミングよく車内アナウンスが。
「倒木のためしばらく止まります」
おい、またかよっ!ちゃんと木ぃ、切っとけよっ!!
しかし今度は重症だったようで、車内の電気は消えるわ、空調は止まるわ、ドアは開かなくなるわ、
電気が全部ストップし、車内は完全にシ〜ンとした状態になりました。
おいおい、帰れるんか〜?と思って見ていたのですが、地元の乗客は慣れているためか全く何の反応もなく、
みんな「はぃはぃ」という顔をしてました。
ふと思ったんですが、ひょっとして地元の人は「倒木に慣れている」んじゃなくて、
逆に「倒木が無いのに慣れてない」んとちゃいますかね?
車内アナウンスで「え〜、本日は倒木がありません」って流れたら、
地元の人全員青ざめて「どっ、どうしよっ?」って騒ぎ出すんちゃうか、とちょっと疑ってしまいました。
(んなあほな)
話は変わって、ちょっと前のことなんですが、
会社帰りのJR山手線でまたもや「ザ・ひょうきんショー」を見てしまいました。
その日の夜の山手線は帰りの通勤ラッシュも過ぎ、まばらに人が立っている程度でした。
車両の端の方に、1つの吊り革を両手でしっかりと持って立っている50代くらいのおじさんがいました。
おじさんは、吊り革から垂れた自分の腕を枕にして、完全に眠り込んでいました。
最初おじさんは、電車の揺れに合わせて多少ふらふらしながら立っていました。
しかし駅に停まるにつれて慣れてきたのか、そのふらふらがだんだん大きくなってきて、
心地いぃ〜リズムを刻んで揺れ始めました。
周りの人々もおじさんの「揺れ」に気付き始め、だんだんと半ニヤケになってきました。
(その半ニヤケを見て、当然私のテンションは上がってしまう)
ついには、半径1mほどの円を描くように揺れ始め、ダンシングおじさんのオンステージになりました。
それはまるで、音に過剰に反応するB級品のフラワーロックのおもちゃのようで、
もうふらふらどころか、はっきり言ってぐらんぐらん揺れていました。
周りの人々も流石に「お、これは大物やぞ」と思ったのか、目はおじさんに釘付けでした。
そして最後には吊り革をしっかりと持ったまま、体だけがクルンと素早く180度回転して、
完全に後ろ向きになってしまいました。
そのあまりにも見事なターンに、とうとう周りもニヤケを通り越して、完全に笑ってしまってました。
(ほんと、平和な国です・・・はぃ)
いや〜しかし、あんなに立ってふらふらしてても眠り続けていられるもんなんですね。
正直、ちょっと感心してしまいました。
人間て、どこまで、どの状態までなら寝ていられるんでしょうか?
いつかその限界を知ってみたいなぁと、ふとそんなしょうもないことを思ってしまいました。
(意外とそういう研究こそが、人間の未知なる部分を解明したりするんとちゃうか?)
いずれにせよ、あの見事な「男子 吊り革ダンス ソロ」の技を見せてくれたおじさんにも、
ささやかながら金メダルをあげたいと思います。(何のや)
さあ、しょうもないこと言うてる間に、夜風がだんだんと涼しくなってきました。
季節の変わり目、みなさん風邪などひかないように気をつけて下さいね!
それでは今回はこの辺で。ば〜いちゃっ。(さむっ)
(Vol.32 おしまい)