ぶつくさと〜く

【Vol.40】 一刀両断 (2005.5)

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まず・・・もう1ヶ月も前のことになってしまいましたが、
兵庫・尼崎での列車事故で犠牲になられた方々のご遺族に対し、心よりお悔やみ申し上げます。

*〜*〜*〜*〜*

さて、汗ばむ陽気の日がだんだんと増えてきましたね。

GWの後半に、夫婦二人で伊豆高原(静岡)に2泊3日で行ってきました。
特に「伊豆で何かしよう!」という趣旨ではなく、先月まで挙式やパーティーなどで忙しくしてたので、
ただただ、のんびりすることだけが目的の小旅行です。

・・・て、ほんまのことを言うと、ホテルの無料宿泊券が2泊分あったってだけなんですが〜。

まぁそれはさておき、有言実行と言いますか、やる気がなさ過ぎると言いますか、
初日はどこを観光することもなく車で一直線にホテルに向かい、
到着後は温泉、夕食、そしてまた温泉とリラックスし倒し、
翌日はなんと、夕方まで一歩もホテルから出ないというのんびりっぷりでした。
(しかも外に出たのは、食欲を満たすため・・・)

最終日は流石にどこかへと思いながらも、二人ともこれといって心の琴線に触れる場所がなく、
朝食&温泉のあとホテルを出発し、あれよあれよと言う間に伊豆を離れてしまいました。

最終的に、じゃあここに寄るか〜!と決まったお店は、家のご近所にある家具インテリアの大型専門店「ニトリ」。
む、むぅ〜ん、あんたら、ずいぶんと急がば回り過ぎやないの・・・。

一つたっぷり楽しめたのは、初日の夜にホテル内で、ひっさしぶりにカラオケをしたこと。
学生の頃は宴会のあとにサルのように行ってましたが、その後は数えるほどだったので、
二人でのカラオケがものすごく新鮮なものに感じられました。
(んが、当然最近の歌など歌えるはずもなく、小田和正・松山千春などシブ目を熱唱)

とにかく、本当にのんびりできる旅で、とってもよかったです。
みなさんも、たまにはそんな旅行されてみてはいかがでしょうか?

さて、話は結婚前に戻るのですが、我々は披露宴をしないことにしていたので、
小林幸子のような派手な衣装を何回もチェンジ(お色直し)する機会など当然なく、
それはちと寂しいということで、和装の写真だけを残すことにしました。

和装も扱っているレンタルウェディングドレス店で、写真撮影をしてくれるところを探してみると、
流石にウェディング専門ということで、どこを見てもヘビー級の料金設定となってらっしゃるじゃないですか。
(「衣装代+写真1枚」で8万円とか・・・)

当然お金は余るほどあるので、まぁそれでもよかったのですが(泣)、
ふと、「ウェディング屋で写真」じゃなくて「写真屋でウェディング」ならリーズナブルなんとちゃうの?、
と思って写真屋をいくつも調べたところ、はやり予想は的中。
いくつか回って吟味した挙句、衣装・金額ともに納得できる写真屋に辿り着いたのでした。

そして撮影本番の日。男性のみなさん、紋付羽織袴って着られたことあります?
私は、最近の成人式のニュースで、アホ一味が壇上に乱入するシーンくらいでしか見てなかったのですが、
いざ着るとなると、結構大変なもんですね。
まぁぴっちり着た方がそら男っトコ前に写るんでしょうけど、
昆布巻のニシンよろしく、ものっすごいグィグィといろんな布を巻かれ、全然身動きが取れない・・・。

椅子に座って待っている間ずっと、わしゃハラキリ前かぃと思うほど「背筋ぴ〜っん!」てなっており、
思わず「沖田くん、頼む」と山南敬助ばりに介錯(かいしゃく)をお願いしそうになってしまいました。
(って、新撰組ネタなんですけど・・・こら、ちと分かりにくいか?)

さらに折角なので、志村けんのバカ殿風のヅラを付けたろかしら、と企んでいたのですが、
これこそ嫁に一刀両断されてしまいまして・・・。(そもそもそんなもん置いてないんかな?)

まぁそんなこんなで、無事、引き締まった気分で和装撮影が完了したのでした〜。

話は変わって、先日、出勤途中のとある信号のない交差点でのこと。
そこは、車がかろうじてすれ違えるほどの道が二本交わっている、小さい交差点でした。

前から、お弁当屋の「ほっかほっか亭」の白いバンが交差点に向かって走ってきていました。
あ〜、朝から昼食用の仕出し弁当の配達でもやってるんやろな〜と思って、私は何気な〜く見ていました。

その時、ふと右を見ると、今度は別のバンがその交差点に近づいており、
両方の車がまさに丁度同じタイミングで交差点に入ろうとしているところでした。
白をベースに黄色のラインが入ったその車のサイドには、大きくこう書いてありました。

「玉子屋」

そう、なんとそれは、東京を中心に宅配弁当に力を入れている「玉子屋」のバンではないですかっ!
うお〜〜!!私のテンションは独り、一気にヒートアップしてしまいました。

だって、弁当屋のバン同士が、
しかも普段お弁当の宅配で凌(しの)ぎを削り合っている会社のバン同士が、
交差点で出会い頭に衝突寸前、一触即発の状況なんですよっ?
もぅこりゃ、たまら〜〜ん!ぽ〜〜〜!!(汽笛出てもた)

一体、どんな展開になるんやっ!と固唾(かたず)を飲んで見守っていたのですが、
あろうことか、な、なんと道を譲り合い・・・。
え〜、うっそ〜ん!ほんと、吉本新喜劇なら全員その場で大ゴケしてますよ。

・・・と、まあ結局何事もないまま、その場は済んだのでした。
しかし、「う〜ん、なんか腑に落ちんな〜」と思って会社へ向かうまでの道のりでいろいろ考えていると、
ある一つの結論に辿り着いたのでした。

「なるほど、こら、弁当屋だけに、結論は両者とりあえず『持ち帰り』ってことやな?」

・・・そして、そのあまりのしょうもなさに、ひっそりと半ニヤケを隠しながら、
さぁ今日も一日頑張るぞ〜!と気合いを入れて会社へと向かうのでした。

結婚しても、やはりその辺の半ニヤケ中枢は故障したままのようでして・・・(泣)

(Vol.40 おしまい)


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