ぶつくさと〜く

【Vol.56】 金魚のフン (2006.9)

[ top | prev | next ]


いや〜ほんと、最近の車はすごいですね〜。
(出たっ、得意の漠然とした始まり)

先日、日産の「フーガ」という高級車に乗る機会がありました。
・・・と言っても自分で運転した訳ではなくて、
単に助手席に乗せてもらっただけなんですけども。(ぽっ)

流石に高級なだけあって、なかなか走りも快適で、音はとても静か。
座席はめちゃ「♪ええ革〜〜っ」(おかけんた風のええ声で読もう)を使っていて、
本当に贅沢感丸出しの車なのでした。
(ちなみにワタクシ、決して日産の回し者ではありませんので)

まぁそんな当たり前のことは置いといて、この車、「機能」がすごいんですよ。
どんな機能かと言うと、な、な、なんと、彼は自分で勝手に運転しよるんですっ。
自動運転て・・・こらもう、SFの世界や〜〜〜ん!!
(て、それは言い過ぎやけど)

つまり、車が走行してるときに、前の車との車間距離をセンサーが常に計測していて、
前の車に自動的に追従するよう、速度を上げたりブレーキを踏んだりしてくれるんです。
(まぁハンドルは切ってくれないので、正確には自動速度制御ですな)

なんと言っても嬉しいのは、ノロノロ運転してるとき。
たまたま高速道路で渋滞してたんですが、
前の車に合わせるようにして、止まりかけたり走り出したり。
こらもう完全に、前の車の運転手に、この車を「運転させてる」みたいなもんですよね。
(欲を言うと、もう少し加速・減速をスムースにしてもらいたい)

みなさん、こんな機能付いてるのん、ご存じでした?(え、常識・・・?)
他の自動車メーカーからも同じような機能を持った車が発売されてるみたいなんですけど、
ほんと、すごい世の中になったもんですねぇ。

しかしその渋滞してるときにふと思ったんですけど、
これ何年かしたら、きっとすべての車にこの自動速度制御の機能が付きますよねぇ?
そうなったら、私の車がその機能を使って前の車に運転させてる〜、と思っていたら、
前の車も実はその機能を使って、そのも一つ前の車に運転させていて、
さらにそのも一つ前の車もそいつの前の車に運転させてて・・・。

つまり、高速道路で100台くらいの車がず〜っと連なって走ってるときに、
実は先頭の運転手だけがちゃんと運転してて、
あとの99台では一人も運転せずにボケ〜っとしてて、
でも金魚のフンのように続々と連なって勝手に走っている、ってな状況になるんとちゃいますかっ?

そしてふと自分の回りを見ると、誰一人としてハンドルを握ってない・・・こわっ!!
まぁほんと、便利と言いますか、危険と言いますか・・・。

さらにそのうち、自宅まで勝手に運転して帰ってくれる機能とか付いたりして。
(それで、飲酒運転で人を殺傷してしまう事故も無くなればいいんですけどね)

とにもかくにも、車の機能の進化に驚かされた一日でした。

話は変わって、ほ〜〜んの一時だけですが、ずいぶんと「冥王星」が話題になりましたねぇ。

結局は、水金地火木〜と覚えた惑星たちから、最後の「冥」が抜けてしまうことになりました。
慣れ親しんだ覚え歌(?)が途中で尻切れになるので、ちょっとだけ気持ち悪い気がします。

しゃあないので、実はヤギが歌ってたってことにしておきますか。
「♪水金地火木土天海メェ〜〜」

・・・し、しかし、まぁ確かに大きな出来事だったのかもしれないですけど、
TVのニュース番組や新聞の見出しに踊っていた「冥王星の運命は?」なんて文面、
ちょっと大袈裟(おおげさ)過ぎですよねぇ。

他にも、「冥王星落選」とか、「冥王星が消える」とか、「さようなら冥王星」とか、
見ててもぅ、「こらこらこらっ!」って思いませんでした?

ほんと、「地球」というたかが一惑星に生きているだけの、
しかも「人間」というたかが一生物の分際で、
何様のつもりで「冥王星の運命を決める」、とかほざいてるんでしょうか。

人間がどう決めようと、冥王星からしてみれば、
全くもって何の運命も変わらんっちゅうねんっ!
メ〜〜〜ッ!!(しつこぃ)

とりあえず、小中学校の試験くらいには出るかもしれないので、
坊っちゃん、お嬢ちゃん、お父さん、お母さん、ちゃんと覚えておきましょうねっ!
(とりあえず、ヤギを想像すれば正解すること間違いなしやな)

さて、みなさんは「人生」をイメージするとしたら、どんな光景を思い浮かべられますか?

私はいっつも、真っ黒な暗闇の空間に、
す〜っと白くて細い糸が上から垂れているシーンを想像します。
一本の糸が一人の人生を表している、という訳です。

その糸は、暗闇に何本も何本も高いところからぶら下げられています。
つまり、世界中の人々の分だけ、そこには糸が存在するのです。

空間的な高さが、過去や未来といった時間の流れを表わしているのですが、
自分や他人の糸がどこまで続いているのかは、残念ながら分かりません。
そして横の広さは、人と人との物理的な、もしくは心理的な距離を表しているのです。
(頭の中にあるイメージを文章にすると、ずいぶん堅苦しくなるなぁ・・・)

一本の糸は、他の糸と互いに、複雑に絡みあっています。
それは、あるときは周りの多くの糸に支えられており、
あるときは別の糸と一緒に、力を合わせて寄り添っている・・・。
まるで「お前は決して一人で生きてるんじゃない、いつも誰かに助けられているんだ」ということを、
私に認識させてくれているかのように思えます。

また、今までとても近くにいる存在だったのに、ふとしたことから糸同士がぶつかり合って、
互いに傷付き、離れて行ってしまうこともあります。
そして時が経てば、それぞれの糸はまた別の新しい関係を築いて行くのです。
相手の糸のことを、心の片隅で微(かす)かに気にしながら。

何万、何億と存在する白い糸たちの中から出会い、そして互いに友人や知人や恋人という近い関係になる、
それってほんと、奇跡と言っても過言ではないほどの、ものすごい偶然だと思いませんか?
そう考えるとこれからはもっと、一つ一つの出会いを大切にしていきたいなぁと感じます。

・・・みなさんは、「人生」と聞いてこんな映像は出てこないでしょうかねぇ?
私にとっては、そうやっていろんなことを教えてくれるのがこの「糸」なんです。
(まぁ勝手に想像して、勝手に解釈してるだけなんですけども)

いやぁ、しかし、私もとうに30歳を越えてしまって・・・。
冷静に考えると、人生ももう半分くらいは済んでるかもしれないんですよね。
今まで生きてきた期間と同じ長さしか、もう残されていないかもしれないんですよね。
そう考えると、またまた「こんな時間の使い方しててええんか?」という気になります。

この先、私の「糸」はどうなっているのでしょうか・・・?
ちゃんと、明るい未来に向かってくれているのでしょうか・・・?
(すぐにプッチンと切れてたりして・・・(泣))
まぁ少なくとも、他の糸を傷つけたり、邪魔をしたりしないような生き方をしたいと思います。

う〜〜〜ん、ずいぶん堅い内容になってしまったな〜。
いかんっ、いかんぞっ、古代くん!(どうも、沖田艦長です)

・・・てなこと言ってる間に、もう秋の気配が感じられるようになってしまいましたね。
季節の変わり目、万全の体調で日々頑張っていきましょう!

メェ〜〜〜〜!!

(Vol.56 おしまい)


[ top | prev | next ]