ぶつくさと〜く
【Vol.67】 てっぺん (2007.8)
あ〜〜〜っつ〜〜〜〜っ!
まるで街全体がどでかい蒸し器の中にすぽっと入ってしまったかのような、
そんなシュウマイ気分になれるクソ蒸し暑い夏がやって来てしまいました。
(全員、頭の上にグリーンピース乗ってませんか?)
さて、みなさんはネットオークションて利用されたことありますでしょうか?
私は年に数回程度ですが、ちょっとしたものを落札したり出品したりしています。
先日、期限がわりと迫ったとある展覧会のチケットを出品しました。
運よく落札してくれる方がいたんですが、落札後に全く連絡が来ない・・・。
たまにいるんですよね〜、入札しまくっておいて落札してもお金を払わないとか、
複数のIDを使って自分が出品しているオークションの値段を吊り上げるとか、
そういう悪どいことをしやがる奴らが。
数日経っても連絡が無かったので、これもそのタグイの奴なんやろな〜、と思ってました。
ただ、「オークションのやり方をあまり知らない初心者さん」ってことも有り得たので、
とりあえずは掲示板や評価などを使って、なんとか連絡を取ろうと試みました。
結局5日ほど経っても連絡は来ずで、やっぱり嫌がらせやったか〜、と思い、
「今日中に連絡来んかったら、相手の評価にボロクソに書いたろっ!」と考えていました。
するとその日のうちに、今まで一切連絡が無かったのに、突然落札代金が入金されたのですっ!
「おお〜っ!なんと、嫌がらせじゃなくて、ほんまに初心者の人やったんかいっ!
危うく評価にボロクソ書いてまうところやった・・・」
・・・と、一安心はしたものの、入金があっただけで依然連絡は無し。
つまり、今度はどこにチケットを郵送したらいいのかが分からないんです。
展覧会の期限もあと1週間と迫ってきたので、すぐにでも送らんとあかんのです。
うお〜〜、ほんま、どないなっとんじゃ〜い!!
またもや掲示板を使い、なんならオークション主催会社にまで問い合わせて、
郵送先を知らせてもらえるよう、必死で努力しました。
結局それから数日後に、何事も無かったかのように先方から連絡が入り、
なんとか期限ぎりぎり間に合うように発送することができたのでした〜。
メデタシ、メデタシ。
しかし・・・なんで出品者側がこんなに焦らんとあかんのじゃ〜!
ほんま、お願いやから、ちゃんとすぐに連絡してちょうだいっ!!
※・・・とまぁがたがた言うてますが、落札代金は高々300円程度なんですけどね。
(う〜ん、みみっちぃやん?)
ネットオークションついでにもう一つ。
オークションに出品するときには、ちゃんと設定を確認しないと、痛い目に遭うことがあります。
ある時、ずっと以前に購入した中古のポータブルCD-ROMドライブを出品しました。
他のオークションを見ている感じでは、まぁ相場的には1,000円以上にはなるな〜という代物でした。
オークションの開始価格を300円とし、5日くらいで終わるように設定してスタート。
さぁこれから5日間、値段が段々と上がって行くのをゆっくり楽しむで〜〜っ!
(この時点ですでに半ニヤケになってたはず)
開始して10分と経たないうちに、「誰かもう入札してたりして?そんなあほな〜」と、
軽いヒトリボケツッコミをしながら、待ちきれずにその状況をチェックしてみました。
すると、出品しているはずの私のCD-ROMドライブが、検索しても出てこないじゃないですか。
あれ?ちゃんと出品したはずやのに・・・?
もう一度よく調べてみると、ありました、ありました。
あ〜、よかった・・・って、何故かステータスが「オークション終了」。
おぃおぃ、なんでやねんっ!
ちゃんと終了まで5日間て設定したやんけっ!!
どないなっとんじゃ〜〜、うっにょ〜〜〜〜〜ん!!!
まぁ簡単に言いますと、どうやら設定を間違えてたみたいでして・・・。
5日で終了、開始金額300円の設定は正くしていたのですが、
「落札希望価格」というのをいつの間にか設定してしまっていたようでした。
しかもその設定金額は、なんと「300円」。
・・・てことで、誰かが数分で開始金額の300円で入札したその瞬間、
めでたく落札希望金額に到達し、あっさりオークションは終了(チ〜ン)。
段々と値段が上がるのを楽しむはずが、たったの10分でさよならとは・・・。
(しかも300円じゃ、遠足のおやつも買われへんがな)
いや〜ほんと、あの時は流石に呆然としてしまいましたね。
さて話は変わって、昔から「一度は登りたい!」と思っていた富士山に、ついに登ることになりました。
ただ、登ることになったのは、とても急な話でして・・・。
最初は、どこかバイクで行けるところにぷら〜っとお出かけして、
2泊くらいでの〜んびりと過ごして、リラックスして帰って来るつもりでした。
行き先をどこにしようかな〜と、ネットで安宿を検索していたところ、
たまたま条件に合う宿が、山梨県の富士吉田にありました。
まあ近所に富士急ハイランドもあるし、河口湖や山中湖も近いし、
ここならのんびりできそうやな〜と思って、とりあえず2泊で予約を入れたのでした。
(まぁ流石に安い宿だけあって、「洗っても消えない柄の服」を着たままお風呂に入るような、
怖〜ぃおじさん達が泊まってまして・・・お風呂ご一緒させてもらいましたっ!(泣))
旅行まであと2週間ほどに迫ってきたので、近所にどこか別の観光地は無いかな〜と思い、
たまたまネットで付近の地図をぼ〜っと見ていました。
すると、思いっきりその背後に「マウント・フジ」がそびえてるじゃないですか。
(と言うか、名前も「富士」吉田やねんし、最初から気付くやろって話なんですけども・・・)
「お〜ぉっ!こ、これはっ!」
と、三流タレントのグルメリポートのようなしょぼいリアクションをしながらも、
結局、のんびり旅行が一転、地獄の富士登山に変更されてしまうのでありました。
そこから富士登山のための情報収集を始め、1週間前からは本格的な準備を開始。
酸素の缶やカロリーメイト、ペットボトルの水、レインコート、懐中電灯などを急いで揃えました。
富士吉田に2連泊するので、もちろん登山は「河口湖口」からスタートの日帰り。
富士スバルラインの終点がある5合目(2,305m)が出発点となり、
そこから山頂までは往路が5時間半くらい、そして復路が3時間半くらいかかるとのことでした。
「・・・てことは、朝6時に登山を開始したら、頂上には12時くらいに着いて、
そこで1時間ほどゆっくりして下り始めたら、夕方5時くらいには戻れるか〜」
さて当日、麓の富士吉田の町からは富士の裾野すら見えないほどの曇り空だったのですが、
5合目まで車で行ってみると、太陽が思いっきり顔を覗かせていました。
まぁなんやかんやでたいてい予定より1時間くらいは遅れるもので、
結局5合目出発は午前7時(あかんがな)。
晴れていたかと思うと急に濃い霧に包まれ、そしてまたカンカン照りに戻るという、
山特有のオレンジロード(=きまぐれ)な天候の中、順調に登り始めました。
しかし、日本一の山に登るくせに何の体力作りもしていなかった私と嫁は、
当然持ちこたえられるはずもなく(まぁ急な話でしたから・・・)、
8合目(約3,100m)を越えた辺りから急激にスローダウン。
ちょっと進んでは休んで気休めの酸素を吸い込む、これを何回も繰り返し、
やっとのことで山頂に到着したのは、予定より2時間遅れの午後2時のことでした。
とにかく・・・「やった〜〜!」
そして山頂で、どう見ても「サッポロ一番」と思われるラーメンを山頂特価の800円で食し、
ごく普通の500mlのペットボトル飲料を山頂破格値の500円で購入しました。
(ま、まぁ記念ということで・・・)
山頂を2時半に出発、順調に下山できて、なんとか明るいうちの午後6時に5合目到着。
・・・と行きたかったんですが、河口湖側から登った山頂て、
実は本当の「てっぺん」ではないんですよね。
富士山には山頂がいくつかあって、本当の最高峰である3,776mの「剣ヶ峰」に行くには、
さらに山頂をぐるっと巡る「お鉢巡り」というルートを、1周90分くらいかけて回らんとあかんのです。
(一部通行止めのため1周回れないようになってたけど)
隣で「もぅ富士山には2度と登らない」と嘆く嫁の一言で、
「じゃあ後悔しないためにも、今回日本の最高峰まで行っておこうやないか!」
ということになりました。(う〜ん、展開が無茶苦茶)
そして、なんとか日本最高峰までたどり着き、それを示す石柱とともに記念写真をパチリ。
通行止めのため往復2時間もかかり、
下山を開始したのは、なんと日も暮れかかった午後4時半でした・・・。
果てしなく続く砂利のジグザグ道を必死で下り、
やっとのことで6合目付近まで戻ってきた頃には、もう完全に真っ暗になってました。
しかも濃い霧に包まれて、懐中電灯で照らしても2、3m先の道ですら全く見えない状態。
足元も滑りやすくなっていて、ほんと、しゃれにならんくらい危ない・・・。
結局、夜の8時過ぎになってやっと5合目まで戻ることができました。
なんとか死なずに帰って来られてよかった〜!
・・・とまあ、こんな苛酷な富士登山だったのでした。
ちなみにどうでもいいことなんですが、登山開始から完了までの約13時間、
ワタクシ、一回もおトイレに行きませんでした。
う〜ん、俺って、自然に優しい男やん?
(ただトイレが有料やったからとちゃうんか?)
・・・ということで、もしこれから初めて富士山に登ろうと思われている方、
是非ともこの文章を参考になさらないで下さいね。
ちゃんと事前に体力作りをして、スケジュールもしっかり立ててから、
余裕を持って出発されることをお薦めします。
てなわけで、夏休みもあとわずかとなってしまいました。
暑さに負けずに、ぱ〜っと最後の夏を楽しみましょうっ!
(Vol.67 おしまい)