ぶつくさと〜く
【Vol.76】 ビスケット (2008.5)
みなさんは、「王様のレストラン」というTVドラマ、ご存知でしょうか?
私がまだ鼻水をたっぷりと垂らしていた大学生の頃の(どんな大学や)、
1995年に放送されていた週一のドラマなのですが、
私はその時でなく、関西では夕方に毎日やっていた再放送で見ていました。
キャストは、松本幸四郎や筒井道隆、山口智子、鈴木京香といった豪華なメンバーに加えて、
劇団出身の西村雅彦、小野武彦、梶原善、白井晃、田口浩正といった方々。
(ちなみにエンディングテーマは、当時まだ無名だった平井堅のデビュー曲でした)
一言で言うと「とあるフレンチレストランで様々な出来事が起こる話」なんですが、
三谷幸喜氏が今ほどまで有名になる前の作品で、
話の展開もさることながら、出てくる人々の個性が楽しくて、そしてちょっと温かくて、
私の大好きなドラマの一つでした。
それに服部隆之氏による、堂々たる雰囲気のオープニング曲も大好きで、
あの曲が流れるだけで、背筋がぞくぞくっとしてしまうほどでした。
(完全に変態やな)
で、何故か最近ふと、そのドラマのことを思い出してしまい、
ど〜〜〜しても、もう一度最初から全部見たくなってしまったのです。
そして、すぐに近所のレンタルビデオ屋に走って探したんですが、無い・・・。
大きなレンタル店で探しても、ネットのレンタル店を探しても、どこにも無いんです。
「が〜〜〜ん」とやや古めの効果音を奏でるほどショックだったんですが、
よく調べてみると、レンタルは無さそうやけど、DVDが「販売」されていることが分かりました。
(ちなみに発売は2003年だったようです)
みなさんご存じの通り、1,000円以下でも手に入る洋画DVDとは違って、
日本のTVドラマのDVDって、結構なお値段するんですよね・・・。
(レンタルなら数百円なのに〜)
それでも今回はどうしても我慢しきれずに、
タイ米を炊いて・・・いゃ、大枚はたいて購入してしまいました。
そしてDVDが送られてくると、嬉しくなって何回も見てしまいました。
(わしゃ子供か)
十数年ぶりのご対面〜だったのですが、いや〜、やっぱり楽しい。
登場人物の絶妙な掛け合いと、役者がたまに見せる素の顔。
タイミングよくかかる音楽、そしてみんなの気持ちが次第に変化していくそのストーリー。
まぁ、知らん人には「なんのこっちゃ」の話で申し訳ない限りなのですが、
あまりTVドラマを見ない私からの、お薦めの一品です。
(なんかグルメ番組のコメントみたいになってるな)
まだ見られたことが無い方は、是非ご覧になってみて下さいね。
さて話は変わって、最近「テイトウケンマッショー」というのんをしました。
まぁ漢字で書いてしまうと「抵当権抹消」となるだけなんですが、
私の頭の中では、競走馬の名前のようなカタカナが浮かんでしまうくらい、
その辺の知識は皆無でして、手続き前にまずそこから調べなければなりませんでした。
とにかく、自分で理解したなりに簡単に説明させて頂きますと・・・
私のように、お金も無いくせに背伸びして「マンションを購入したろ〜」と企んだ人間は、
当然、購入資金をどこからか、たっぷりと借りないといけません。
その時に、お金を貸す側は、万が一が起こった時のために人質(物質)を取る訳でして、
「もしお金を返せなければ、あなたの買ったマンション売り飛ばしちゃいますよ〜、ニヤリ」
という恐ろしい権利を、お金を貸す側に差し上げることになるのです。
つまりは、それが抵当権というやつです。
(ほんと、ざっくりと書いてますけど〜)
で、お金を全額無事返せたら、その不動産に設定されていた人質状態を解除することができる、
つまり「抵当権抹消」ができる、という仕組みなんだそうです。
(まぁ「マンションを人質として取られたままの方が興奮する」という奇特な人は、
そのままにしといたらええんでしょうけど)
マンション購入の際、私も法務局へ行って「抵当権の設定登記」というのをしたようなのですが、
その場所に行ったような記憶だけは残っているものの、
なんせ色んな手続きを一斉にやったので、一つ一つの内容なんて覚えてませんでして・・・。
(しかし、こんなことも知らんとよく住宅ローン借りてたなぁ)
まぁそれはさておき、その「抵当権の抹消」手続きについて。
通常なら司法書士さんという専門家に頼んで、
必要な書類を作成してもらったり、手続きを代行してもらったりするそうなんですが、
その場合、なんと費用が1〜2万円くらいかかるそうなんですよね・・・。
「うおっ、めちゃ高っ!」と、半泣きになりながらもネットでいろいろ調べていたら、
実は「抵当権抹消のための書類は、自分で作成してもよい」という内容を発見しました。
「えっ、専門家じゃなくても作れるんかいっ!」と思った私は、
突如キッラ〜〜ン!とメガネの奥が光り(メガネかけてませんけど)、
一銭でも費用が浮くなら「はぃ、喜んで〜」の精神で、
とにかく自分で「抵当権抹消のための書類」とやらを作成してみることにしました。
いやほんと、ポケットを叩けばビスケットが2つになるように、
ネットを叩くと何でも出てくる世の中のようでして、
「これこれこんな感じで、このような内容を書けばいいんですよ」と活字に教えられるままに、
紙切れ一枚の書類をパソコンであっさりと作成しました。
そして、完成した書類を持って法務局へ行きました。
「書いてることが全然違うんじゃ、このド素人が〜!」と罵倒されるのではないかと、
内心どきどきしていたのですが(楽しみにしていたって意味じゃないですよ)、
その場で細かくチェックしてもらっても特に問題はなく、
「抵当権抹消」手続き、あっさり完了(チ〜ン)。
しかし冷静に考えると、「こんな作業だけに何万も取ってるのか〜」と思ってしまいました。
なんでも専門家がいて、分からないことはすぐその道のプロに任せてしまいがちなんですが、
実は大したことをしてもらってなかったりするんですよね〜、きっと。
ほんと、その「簡単にガッツリ儲かるシステム」っぷりに、少し驚いてしまいました。
ちなみに私の場合の「抵当権抹消」手続きは、
本当は住宅ローンの返済が全部終わったのではありませんでして・・・。
別のところから追加で借りて、お国(旧住宅金融公庫)から借りていた分の返済を終わらせただけで、
まだまだローンレンジャーとして第一線で活躍しております、はぃ(泣)
まぁそれでも、自分のマンションが自分の手元にちゃんと戻ってきたような気がして、
ちょっとだけ嬉しかったんですけどね。
みなさんも、もしこのような機会があれば、どうぞご自身で作成してみて下さい。
世の中には情報がたくさん転がっていて、ちょっいとパソコンをいじるだけですから。
ほとんどの方は、普段食事の時に、お肉とかお魚とかを食べておられると思います。
(お坊さんは食べはらへんのかも知らんけど)
まぁそんなのは当ったり前のことなんですけれども、例えば豚肉を食べる時とかに、
もとの「豚さん」がどんな豚やったかって考えることありますか?
彼(彼女)はどんなところで暮らしていて、どんなことを考えている豚だったのかということを。
そして、性格のいい豚だったのか、それとも悪い豚だったのかを。
きっとそんな「違い」を意識して食べることって、まず無いですよねぇ。
でも、もし食べる対象が「人間」やったとしたら、どう思われますか?
(話が無茶苦茶になってきたな)
家、近所、学校、職場など、ご自身の周りを見回してみて下さい。
自分がもし「食べる側」の立場だったとしたら、
「うわ〜、あいつは腹黒いし食べたくないなぁ〜」とか、
「こいつやったら脂が乗ってて、きっと美味しいやろな〜」とか、
「あの人は見た感じが不潔やから、ちょっと遠慮したい」とか、
必ずと言っていいほど、思いますよねぇ?
豚だって、牛だって、ニワトリだって、そして鯛だって、カニだって、サザエだって、
きっと、色んな「人」がいたと思うんですよね。
それに、こうした生き物だけではありません。
にんじんだって、キャベツだって、しいたけだって、同じように色んな「人」がいたはずなんです。
外見の形だけでなくて、いろんな内面の性格を持っていた彼らが。
でも人間は普段、そんなことを全く意識せず、全く何も考えずに口にしている・・・。
なんか、ちょっとだけ不思議な感じがしませんか?
(例によって、私がちょっとおイタいだけなんか?)
とまぁ、最近ふと、そんなことを考えてしまった私だったのでした。
(あかん、このままやとフシギちゃん扱いされてしまうかも)
さぁ・・・残念ながらまた、しとしと雨が降る季節が近づいてきましたね。
嫌な雨を吹き飛ばして、すっと空を見上げて歩いて行きましょう〜っ!
それではみなさま、ばいなら。
(Vol.76 おしまい)