ぶつくさと〜く

【Vol.78】 トロント (2008.7)

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・・・え〜と、かなり悪いニヤケ顔をしながら、
「えへへ、1年間更新をさぼれるなぁ〜」と企んでいたのですが、
世界各地で首を長くして待っておられるぶつくさと〜くファンの皆様(=数名)の、
熱〜〜ぃご要望にお応えしまして(ほんまは何の要望も無かったけど)、
ここカナダはトロントから、例によって月末に焦り気味にでもこのHPを更新できればなぁと思っております。
もぅ、俺ったら〜・・・ぽっ。(ほんまは結構忙しいんやけど)

まぁそんな前置きはいいとして、取り敢えずトロントからの初回なので、
簡単に到着報告だけ―――

エア・カナダの直行便で成田から約12時間、あまり眠れないまま、
夕方4時頃にトロントのピアソン国際空港に到着しました。
(ちなみに日本との時差は13時間あります)

留学のため1年強ほどカナダ国内に滞在する上に、家財道具を別便で山ほど運んでいて、
その申告が必要なために、入国審査が終わるとすぐ、当然のように入国管理局に回されました。

通常は1年も滞在するならビザが必要なんですが、今回の私は「私費研究員」という扱いであり、
日本のカナダ大使館に「ビザは不要です」と言われていました。
つまり手持ちの資料的には、他の観光客のみなさんと同じ、単なる「ビジター」という訳です。

そのくせ入国時に渡す質問カードには、1年以上滞在すると書いてるわ、
なんや別便で荷物をいっぱい運ぶって書いてるわ、
そして例によって顔も怪しいわ・・・(ほっとけ!)

てことで、その場で「残念、日本にUターン」とならないように(アメリカ横断ウルトラクイズやがな)、
必死でいろんな資料を見せながら、つたない英語で説明して、
ようやく入国の許可をもらえたのでした。

その次は税関なんですが、今度は逆に何の荷物チェックもないまま、
あっさり通過できてしまい(あんなもんでええのか?)、
宿泊するホテルがあるトロントのダウンタウンへとまっすぐ向かったのでした。

ダウンタウンに着くとすぐに銀行に寄って、
カナダドルのトラベラーズチェックを現金に換えてもらい(空港やと手数料かかるし〜)、
夜の7時くらいにホテルに到着して、チェックインしました。

わりと広い部屋で、「は〜、ようやくゆっくりできる〜!」と思いながら、
いい気分でバスルームをのぞいてみると、「あれ、シャンプーも石鹸もない・・・(泣)」

「一体どないなっとんじゃいっ!!」と思いつつも、
まずはトロントの大地に「ファーストう○ち」を納めなければと(なんのこっちゃ)、
トイレに行って気持ちよく用を済ませました。
そして、いざ流そうとすると、今度は「あれ、詰まってんのかして水が流れへん・・・(泣)」

溢れんばかりの便器の水の中で、ゆっくりと回る品々を虚しく見つめながら、がっくりと肩を落とす・・・。
(頭の中では中島みゆき「時代」が流れていた)
おぃおぃトロントさんよ、わしにどんな洗礼を受けさせてくれるんじゃ〜〜ぃ!!!

結局フロントに行って状況を説明し、シャンプー&石鹸を持ってきてもらうとともに、
初日からトイレの「すっぽん」を拝む羽目にもなるのでした・・・。
(ええけど、カナダでも同じ方法で直すのね)

さて、トロントは緯度が高い(と言っても実は北海道の旭川と同じくらい)のと、
ちょうどサマータイム実施期間中(時計を1時間進めている)であるため、
夜の9時くらいまでは空に明るさがありました。

時差の影響からか、すぐには眠れなかったのですが、
いろいろ本を読んだりしてようやく深夜の3時頃に就寝。
・・・と言っても、ホテルのトイレのように行き詰まっている訳にはいかないので、
明日は朝から銀行の口座を開設し、住む場所を探しに回ろうと、
張り切って眠ることにしたのでした。

目覚まし時計を朝8時にかけていたのですが、ふと目覚めて時計を見るとまだ4時。
「まだ1時間しか寝てへんのか〜」と思って窓の外を見てみると、なんとまだ4時なのにもう明るい。
「トロント、めっちゃ昼の時間長いや〜ん」と思いつつも、
ふと窓から外を見下ろすと、なんともう多くの人々が活動を始めているんです。

「うお〜っ!なっ、なんて早起きな街なんじゃ、ここは〜〜〜!!」

と思ったのですが、ふと嫌な予感がしたので、時計をもう一度よく見ると、
なんと実は夕方の4時・・・。

がっびぃ〜〜〜〜ん!!!

そう、何故か目覚ましが鳴っていなかったようで、そしてあまりに疲れていたのかして、
12時間以上一度も起きることなく、夕方までぐっすりと眠ってしまっていたのでした。

いろいろやらなあかんことあったのに、結局その日は何もできず・・・(ち〜ん)

まぁそんなこんなで、トロントでの生活が始まりました。

トロントに住む人の50%は移民だと言われる通り、本当にいろんな「顔」が混じっています。
欧米系もアジア系も、そして南米・アフリカ・中東・カリブの人々も、
様々な人種がここに集まってきています。
そして、互いに認め合い、ごく自然に隣り合って生活しています。
まるで戦争のない小さな「地球」が、ここにあるかのように思えます。

ほんと、街を歩いていても、どの人が「カナダ人」なのか分からないんですよね・・・。
海外に行くとたいていどこの街でも、
明らかに自分は見た目で「外国人」だったんですが(日本でもか?)、
トロントにいるとそれを全く感じないくらいで、誰もがすぐ「その場の人」になれるような気がします。
(実際、私自身も、歩いてると何度か道を聞かれてますし)

レストランとかフードコートでは、イタリアンの横に中華があり、
その横にケンタッキーフライドチキンがあり、その横にはギリシャ料理があり、
その横にピザ、すし、マクドナルド、ケバブが並んでいるという、
その多国籍ぶりになんか結構笑えるんですが、この街ではそれがごく普通なんですよね。

まぁそんな街での「トロントニアン」としての生活が、無事スタートしました。
物価が結構高い(玉子12個で300円ほどするし)上に物品税がなんと13%もかかるのが悩みのタネで、
早く安いスーパーを見つけないと、と思ってるのですが(またこの展開か)、
そんな話もまた、いずれの機会ということでっ。

それでは今回はこの辺で〜 ■*■ (←カナダの国旗風)

(Vol.78 おしまい)


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