ぶつくさと〜く

【Vol.99】 シャワー (2010.4)

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新学期・新年度が始まり、新たな生活がスタートした方も多いと思います。
みなさま、順調な滑り出しでしょうか〜?

さて最近、インドに行く機会がありました。
(と言うか、お仕事の関係なので今後も何度か行く羽目に・・・)

人口世界一の中国(13.5億人)に次いで、インドは12億もの人口を抱えているそうです。
つまり世界人口68億のうち、その20%は中国人で、18%はインド人・・・。
中国人とインド人だけで地球上の38%も占めているのかと思うと、少しゾッとします。

私が行ったのはインド南部の都市、ベンガルール(バンガロール)というところ。
朝11:30に成田を出発し、シンガポールを経由して、現地には夜の10時に到着。
時差が3時間半あるので、実に14時間もかかる計算です。

インドの夏は4月〜5月、まさに今が一番暑い時期なんですが、
ベンガルールは標高920mもあるため、それほど暑くは感じませんでした。
(昼間は30度を越えますが、湿度が低いためか、辛くは感じません)

滝のような雨が降る中、タクシーはホテルまで1時間ほどの道をひた走ります。
夜なので外の景色はあまり楽しめませんでしたが、冠水して水溜り状態となった道を、
信じられないほどのすごいスピードで走り・・・ちょっと生きた心地がしませんでしたね。

夜中12時前にようやくホテルに到着。
・・・んが、そこからチェックインが終わるのに30分以上も待たされ、
残念ながらサービスの質の低さを実感してしまいました。
(まぁ同行者が5人ほどいたのもあるが、それにしても時間かかり過ぎ)

ようやくカギを受け取れたのは12時半過ぎ。
長旅やったけど、やっと布団に入って、一人でゆっくり眠れるわ〜!

私は、今受け取ったばかりのカギで、部屋のドアをガチャガチャっと開けました。
部屋に入ってみると、何故か部屋には灯りがついている・・・。
そして部屋の奥には、同行者の一人であるうちの部長さんが、半裸で立っておられる・・・(泣)

 「お〜ぃ、なんでやね〜〜ん!!」

もちろん一人一部屋で予約してるし・・・なんで部長さんと仲良く寝なあかんのですか。
まぁ簡単に言うと、違う二人に、間違って同じ部屋のカギを渡してしまってるってことなんです。
日本ではまず有り得ない、と言うか、
今までいろんな国に行きましたけど、そんな経験は流石にしたことありませんでした。

チェックインにかなり手間取られたイライラもあって、再びフロントに戻って、
「部屋行ったら別の人が入ってるやないかっ!」と半分キレ気味でカギを投げ捨てると、
違う部屋のカギを出してきて、しかもその部屋までちゃんと案内してくれました。

まぁそんなこんなで、インドの洗礼をありがたく頂戴し、
午前2時頃になって、やっと眠りにつくことができたのでした。

※シャワーのお湯が出なかったとか、何度もブレーカーが落ちたとか、キリが無いので書きません・・・

経済の発展が著しい国々、いわゆるBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の1つであるインド。
でもやっぱり、まだまだ発展の「途上」なんですよね。

タクシーで道を走っていると、人だけではなく、
牛や犬や鶏なんかが平気で車道を歩いていたりして、かなり危険な状態でした。

道はコンクリートなんですが、かなりガタガタ。
わりと広い道路で中央分離帯がある所でも、何故か前から平気で対向車が突っ込んできたりします。
もうルール無用の悪党どころの騒ぎではありません。
マリオカートでもこんな恐ろしいシーンに出くわしたことはありません。

ただ対向車が突っ込んで来るのには理由があって、対向車線の道路に大きな穴があって、
車が走れない状態になってるんですよね、しかも何箇所も・・・。

もちろん高速道路を整備中だったりするのですが、なかなか完成しないようなんです。
何故遅いかと言うと、高架の高速道路を作るのに重機をほとんどと言っていいほど使っておらず、
有り余るマンパワーをフルに活かして、なんと手作業で道路を作っておられるんです。

工事の足組みも、大根くらいの太さの木の枝を紐で結んで組み上げただけで、
見ているこっちがどきどきしてしまいます。

街の中心でも、ちょっと場所が変われば、瓦礫の山のような景色。
ペルーに行ったときも同じような状況を目の当たりにしたのですが、
屋根もなく、崩れた廃墟のような長屋の集合住宅に、多くの貧困層が固まって住んでおられました。

経済発展の裏で、豊かな人と貧しい人の差がどんどん開いていっているような気がして、
他国のことながら、少し悲しいものを感じてしまいました。

水道の水は絶対に飲まないようにと言われていたので、
うがいや歯磨きも、極力ペットボトルの水を使うようにしていました。

食事は、夕食こそホテルのチャイニーズやイタリアンに行きましたが、
通常の食事は、基本的にはカレーばっかり。
もちろん日本のカレーライスではなくて、汁気たっぷりでスパイスの効いたインドカレーを、
ナンかライスと一緒に食べる、そんな感じの食事です。

お腹を下すこともなく、無事4日間の仕事を終えた最終日、
とあるホテル内にある日本食レストランに5人で行きました。
(まぁもう日本に帰るんやし、日本食でなくても良かったんやけど)

久しぶりの日本の味に流石に安心してしまい、
何となく「ちょっとスイ〜味がする豆腐やなぁ・・・」と思いながらも、
そこそこ美味しかったので、みんなで最後まで平らげました。

帰りの飛行機に乗り、シンガポールでの乗り換えの待ち時間、急にお腹の調子が・・・。
そう、日本食レストランに行った全員が全員「大当たり〜!」、極度の下痢状態に陥ってしまったのでした。

私はシンガポールの空港で、シャワーを浴びて全身を完全にキレイにしたんですが、
その3分後、トイレに駆け込んでシャワーを出してました・・・(号泣)

で、帰国後も一週間、ず〜っと下痢が止まりませんでした。
結局最後は病院に行って抗生物質をもらったら、一発で止まったんですが〜。

とまぁそんなこんなで、多くのことを経験できる国、インドなのでした。
また来月も行くことになってるんですが・・・あの日本食レストランだけは流石に止めとこ〜っと。

それではまたっ!

(Vol.99 おしまい)


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