どたばた旅行記

5.ヨセミテ事件

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2003年夏、サンフランシスコ近くのサンノゼという町から
車で約5時間(約350キロ)の距離にある、ヨセミテ国立公園に行きました。
ここは世界遺産に指定されるほどの美しい峡谷があり、地上の楽園とも呼ばれています。

残念ながら土曜日一日だけしか空き時間がなかったので、日帰りで行きました。
(現地の人に言うたら「え、日帰り?」とびっくりされた)

レンタカー   日の出

週末はものすごく混んで、ヨセミテまで車の行列が出来ると聞いていたので、
睡眠時間3時間で早朝3:30に起床、4:20にホテルを出発しました。

日本でしばらく車を運転してなかったにもかかわらず、いきなりの左ハンドル右車線。
最初はレンタカーのサイドブレーキの場所がわからんし、
交差点によって赤信号時の右折がOKなんかNGなんかもようわからんし・・。
しかも、どうしてもマイルでなくキロで考えてしまう頭なんで、
気付いたら山道を時速80キロやと思って時速80マイル(130キロ)で
走ってたりします。(↑の写真)

途中、日の出を横目で見ながら、山道が険しくなるにつれ、
ヨセミテへの想いもどんどん高まって行きます。

ビジターセンター

流石に道は空いていて、7:30にはヨセミテ国立公園の中心、ヨセミテビレッジに到着。
(ちなみに13:00頃には、駐車場に空きがないくらい混みっこみでした・・)
車を止めてぶらぶらした後、まずはビジターセンターにて地図を入手。

朝食   リス

とりあえずヨセミテビレッジにあるスーパーマーケットで購入したサンドイッチと
ポテトサラダを食べながら、今後のプランを立てる。
ビレッジ内を回る無料のシャトルバスでは行けないところがたくさんあるようだったので、
車でビレッジ内を回ることにしました。

朝食も食べたし、さて、出発するか〜!
・・と思ったら、まわりにちょこちょことリス(かな?)がいるではないですか。
近づいてもあまり逃げることがなかったので、喜んでいっぱい写真撮ってしまいました・・。

ハーフドーム   ヨセミテ滝

ビレッジ内からの風景。
ヨセミテのシンボル、ハーフドーム(左)やヨセミテ滝(右)など、
目に飛び込んでくるすべての映像が、壮大でかつ美しすぎます。

ブライダルベール滝   岩と私

ブライダルベール滝(名前がええやん?)のすぐ下に行くと、
水しぶきが遠くまで飛んでいて、う〜ん涼しい。
そして、巨岩をバックに自衛隊募集のような、かなり意味のない写真。
・・・とりあえず、大自然を満喫した、っちゅうことですわ。

*****

興奮して車でバレー内をあっちこっち回っていると、
突然、後ろから「ウー」という音が。
え、何?と思ってバックミラーを見ると、カラフルなランプが回ってるやないですか。
しかもヘッドライトちかちかして、なんか合図してるし。
そう、パトカーに停止命令出されてたんです。(全然気付いてなかった)
なんでやねん!全然スピードも出してへんし、シートベルトもしてるやんけっ!

とりあえず、右路肩に車を止めました。
車から降りたり、免許証出そうとしてポケットに手を入れたりしたら、
「ズドン」と撃たれると聞いていた私は、
とりあえず警察官が近寄ってきた側のウィンドウだけ開けました。
すると「気分はどう?」的なことを聞いてきたので、
ああなんや、パトロールしてて話を聞いて回るだけの兄ちゃんかな?
と思って笑顔で対応していると、
突然の「パスポートと国際免許証出せ」のやや強い口調におしっこちびりかけ。

私がそれらを渡すと、彼は無線でどこかとやりとりをし始めました。
おぃおぃ、なんかやばいことなって来たで〜と思いながらも、
ついついいつもの癖で、写真をパチリ↓。

パトカー

話を聞いてみると、どうやら停止線でちゃんと停止していなかったらしいです。
いろいろ聞かれた挙句、「今度からは完全に止まれよ」と怒られただけで済みました。
あ〜、びっくりした。

トンネルビュー

気を取り直して、ヨセミテバレーを離れてトンネルビューというところへ。
最もヨセミテらしい景色を見ることができる、絶景ポイントです。
ここから見ると、何万年も前に氷河が削り取って出来た
この峡谷の「U字形」がはっきりとわかります。

グレイシャーポイント1   グレイシャーポイント2

さらに40分ほど車で走り、ヨセミテバレーを1000mの高さから眺めることが出来る、
グレイシャーポイントというところに到着。
先程まで自分がいたバレー内の建物や車が、点のように見えます。
そしてバレーからは遠くに見えていたハーフドームが、今度はすぐ目の前に。

あまりの気持ちよさに、だんだんと眠くなり、
帰りの長時間ドライブに備えて、1時間グレイシャーポイントで睡眠。
(日焼けしておでこの皮めくれてしもた)

*****

さ〜、16:00くらいになったし、混む前に帰るか〜と思い、車に向かいました。
壮大な景色に最後の別れを告げ、颯爽と車に向かって・・と思ったら、
「あれ、車の鍵がない」

げ〜、車の鍵紛失してるやん!(北海道に続き・・アホ・・)
やぱっ、車盗まれてるかも!!
急いで駐車場に戻り、車のところに行くと、車はまだありました。
は〜、とりあえず車はあってよかった・・。
もう一度カバン、車のまわりを探しましたが、やっぱりない。
おぃおぃ、ここから歩きで帰るんか〜い。

とりあえず、グレイシャーポイントはそれほど広くなく、
歩いて10分もあればくまなく探せるくらいの広さだったので、急いで探しに戻りました。
トイレにもない、寝ていたところにもない、写真を撮ったところにもない・・。
時間が経つにつれ、流石に私にも焦りの色が。
(パトカーに止められたときは写真を撮る余裕があったけど、今回はなし)

いろいろ探した挙句、最後にダメモトで、1軒しかない売店に行って、
掃除をしてるおじさんに鍵が落ちてなかったか聞いてみました。
すると「お前はラッキーだよ、一つ届いてるらしい」との答えが。
よかった〜!帰れる〜!!

そして鍵を渡してもらい、何度もお礼を言って無事帰ることが出来ました。
う〜ん、アメリカ人て思ったよりも親切なのね。(いや、ほんまに助かりました・・)

たった一日の行程なのに、やけに盛り沢山で、とても充実した一日でした。
よかったよかった。

(おしまい)


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