旅の写真

19.プリンスエドワード島

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カナダの東部、大西洋に面した地域に、
「赤毛のアン」の舞台となったプリンスエドワード島(Prince Edward Island、以下PEI)という島があります。
カナダでも人気の観光地であるこの島に、ベストシーズンである夏に行ってみることにしました。

とは言え、PEIだけ観て帰るのも何なんで、島から少し離れたノバスコシア州のハリファックスに入り、
レンタカーでPEIまで行くことにしました。

ちなみに夏の時期、ハリファックス近辺のレンタカーはたいてい予約で埋まってます。
現地に行っていきなり借りようとしてもNGであることがほとんどなので、
レンタカーを借りる予定の方は、早めに予約しておかれた方がよいでしょう。

【1.ライトハウスルート/Lighthouse Route】

ペギーズコーブ1   ペギーズコーブ2   ペギーズコーブ3

ハリファックスの空港から南西へ走ること1時間、
ペギーズコーブ(Peggy's Cove)という小さな漁村へ到着しました。
そこには、可愛らしい灯台がポツンと剥き出しの岩の上に建つ、印象的な風景が広がっていました。

大西洋に面した海岸線を走るこの辺りの道は「ライトハウス(灯台)ルート」と呼ばれ、
このような灯台や、昔ながらの街並み、落ち着いた入り江などが点在する美しいコースなんです。

マホーンベイ1   マホーンベイ2

続いてライトハウスルートをさらに西へ向かい、マホーンベイ(Mahone Bay)へ到着。
特に朝の静寂の中、入り江の水面に3つの教会の尖塔が映る風景は、
移ろいゆく時間の流れから、「一瞬」だけを切り取った風景画を見るような、そんな美しさでした。

この付近でピューターという金属スズが採れることから、スズ製品のお土産もたくさんあります。

ルーネンバーグ1   ルーネンバーグ2   ルーネンバーグ3

さらに走ること30分、ルーネンバーグの町へ。

ライトハウスルートのハイライトとも言えるルーネンバーグは、
1753年にイギリスの植民地として作られた町で、
その特徴を色濃く残していることから、世界遺産にも登録されています。

真っ赤な大西洋漁業博物館を始め、カラフルな建物が町のあちらこちらに並んでいて、
の〜んびりするには持ってこいの場所でした。

ルーネンバーグ4   ルーネンバーグ5

ルーネンバーグの特徴ある建物の数々は、ほんと見ていて飽きません。
何故かお洒落な車がええ場所に停まっていたりして、これまた絵になるじゃありませんか。

【2.ハリファックス/Halifax】

ハリファックス1   ハリファックス2   ハリファックス3

ルーネンバーグから来た道を引き返し、ハリファックスへ。
30万人ほどが暮らす大きな街で、ホテルなどの高層ビルも並びます。

みなさんもご存知のタイタニック号の悲劇は、1912年の4月にこの街から1,130kmの大西洋上で起こり、
多くの遺体がこのハリファックスにも運ばれたのだそうです。

また1917年に即死者2,300人以上を出した「ハリファックス大爆発」という船の衝突事故についても、
大西洋海洋博物館(写真右)に詳細な展示がありました。

フェアビュー墓地1   フェアビュー墓地2

で、タイタニック犠牲者の墓があるというフェアビュー墓地へ。
映画の中でディカプリオが演じたジャック・ドーソンを思わせる「J.Dawson」の墓標もありました。
(偶然らしいけど)

PEIへ1   PEIへ2

ハリファックスからレンタカーで約2時間、ノバスコシア州のカリブーという所からカーフェリーに乗船。
いよいよ、お待ちかねのPEIへと上陸です!
(違うルートを通りたいので、行きはフェリーで帰りは橋・・・う〜ん、欲張りね)

【3.シャーロットタウン/Charlottetown】

シャーロットタウン1

PEIは東西に150km以上もある大きな島。
その中で一番の繁華街であり、PEI州の州都でもあるシャーロットタウンへ到着します。

プロビンスハウス(州議事堂)は、カナダ連邦を結成して植民地から独立することを話し合うために、
1864年に初めて「シャーロットタウン会議」が行われた場所なんだそうです。

シャーロットタウン2   シャーロットタウン3   シャーロットタウン4

ビクトリアロウと呼ばれる通り沿いには、オープンテラスのレストランやカフェが並んでいました。
道の真ん中でマンホールから噴水が出ており、子供たちが水と戯れている姿が可愛らしかったです。

コンフェデレーションセンター1   コンフェデレーションセンター2   コンフェデレーションセンター3

プロビンスハウスの隣にあるコンフェデレーションセンターでは、
夏の間、毎日「赤毛のアン」のミュージカルが行われています。

実はおっさんの私は、そもそも「赤毛のアン」がどんな話なのかよく知らないままPEIに来ていて、
ヨメに「サザエさんみたいな話やろ?」と言って叱られた程度の理解度だったんですが(全然あかんな)、
まぁとにかく、そのミュージカルはなんとなく楽しむことができました。

【4.キャベンディッシュ/Cavendish】

グリーンゲーブルズ1   グリーンゲーブルズ2

シャーロットタウンから車で45分ほどのところにあるキャベンディッシュには、
赤毛のアンやその作者であるモンゴメリゆかりの地がたくさんあります。

まずは、赤毛のアンが少女時代を過ごしたグリーンゲイブルズ地区へ。
森と芝生で囲まれた緑の中に、物語の世界が広がっていました。

グリーンゲーブルズ3   グリーンゲーブルズ4   グリーンゲーブルズ5

ついに、お目当てのグリーンゲイブルズへ到着。
ダイニングルーム、マシュウの部屋、マリラの部屋、そしてアンの部屋(写真右)などが、
物語に登場するアイテムたちと共に見事に再現されていて、
知ってる人にはとてもテンションが上がる場所だと思います。

グリーンゲーブルズ6   グリーンゲーブルズ7

「お化けの森(Haunted Wood)」や「恋人の小経(Lover's Lane)」などもあり、
天気もよくて、散策には持ってこいでした。
たまたま修道女っぽい方々が小径を歩いていて、絵になりました。

フレンチリバー1   フレンチリバー2

キャベンディッシュから車で15分ほどのところにあるフレンチリバーは、
こじんまりして可愛らしい建物が並ぶ、小さな小さな漁村でした。

川辺   ロブスター小屋   ホテルと車

PEIの島内では、広大な牧草、くつろぐ牛たち、農道の赤土など、のどかな風景が広がっています。
他にも、ふと川のせせらぎが聞こえてきたり、ロブスター捕獲用のかご(写真中央)が並んでいたり、
どこか夏の北海道とも共通するところがあって、ゆったりした気分でリラックスできます。

ちなみに右の写真は、意味もなくホテル前で撮った我々のレンタカー・黒のマスタングGT。
(調子乗って、オープンカーをレンタル・・・えへっ)

ロブスター1   ロブスター2

PEIの名物はロブスター。
50年以上続くという老舗のロブスターのお店で、
ボリューム満点のシーフードを美味しく頂きました・・・本日2回目のえへっ。

コンフェデレーションブリッジ1   コンフェデレーションブリッジ2

そして、全長12.9km、海の上を走るコンフェデレーションブリッジを渡り、PEIを後にしてハリファックスへ・・・。
こうして、美しくて、美味しくて、夢見心地になれるPEIへの旅は終わりの時を迎えるのでした。

*****

赤毛のアンのファンの方、是非一度プリンスエドワード島へ行ってみて下さい。
きっと素敵な世界が待っていることでしょう〜!

(おしまい)


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