銀河線、まもなく銀河鉄道に


旭川から特別快速きたみに揺られ、北見を目指します。この快速、遠軽までは順調にとばします。ちなみに石北本線上川ー上白滝間は、34キロも間があります。かつては、この間にいくつか駅があったようですが、気がつけばこんなに駅間が。しかも上白滝は一日一往復しか停車しませんから、いずれなくなる可能性大。北海道の駅間って、どんどん広がっていくのかもしれません。しかし、34キロって、東京から保土ヶ谷の先、東戸塚の手前くらいまでですからね。
この特快、2両編成で旭川出発時にはざらっとボックスがうまっていたものの、遠軽で多くの乗客が降りてしまいます。列車はここで方向を変え、終点北見まではほぼ各駅停車ですすみます。しかし、わたしが座席を移動し(1両は固定式の簡リク、もう1両は転換シートだったので)網棚の荷物を移していたら、明らかに非常ブレーキと思われる急制動。ととと、なにごとやら。どうも鹿に軽く当たった模様です。この列車、ワンマンなんですが、なぜか旭川から警察官が乗車しており、車内を確認に走り回る警官。物々しすぎです。でも犯罪が多いんでしょうかね。よく見ると監視カメラが車内についているんですよ。さて、鹿のほうは結局見あたらず、無事運行を再開し、定刻に北見へ。

(旭川駅では、札幌行きスーパーホワイトアローと同じホームに停車しています。改札から近くていいんだけれど、ちょっとわかりにくい。それと、こんな極寒の季節にもホームで駅弁を立ち売りしていたのは、すごい。しかし時間が悪く買いませんでした。)

(続きます)

北見って、よく考えたら網走も近いんですよね。そうオホーツク海も近い。よっしゃ、このままオホーツク海を目指すか!って今回はここからふるさと銀河線で南下します。
北見は、人口11万。駅もでかいし、駅前には東急百貨店もあります。閑散としていたけど。いや、町全体か。主要産業は、なんなんでしょうねぇ。どうしてこれだけの人口がこのまちに集まっているのか、よくわかりません。2006年3月には合併してついにオホーツク海までつながりますから、いやぁ、細長い市だわ。
そんな北見と十勝の池田のあいだ140キロを結ぶのが、北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線です。開通は明治時代。そして、池田ー網走間の網走本線だったものが、石北本線と池北線にわかれ、国鉄から第3セクターになったもの。そして、2006年4月、廃止が予定されています。


さて、北見発の快速に乗り込みます。車両は1両のみ。乗客は、高校生ら地元のかたが半分、あとは乗りにきた感じのヒトといったところでボックスがうまっています。そうそう、最近、夫婦なんだかカップルなんだか、とにかく女鉄のかたを見かけることが多くなりました。
車窓は、一面白銀の世界。途中抜ける山の中は、動物たちの無数の足跡。あの大きいのはなんだろう、これは鹿かな、などなど気になる足跡。淡々と先へ進んでいきます。
しかし、寒いなぁ。そうなんです、2重窓じゃないからちょっと冷えるんですね。そしてこの沿線は寒いところです。日本で一番しばれる、つまり寒い町が陸別。冬の平均気温が一番低いんだそうです。40度、氷点下ね、になったこともあるっていうんだから。なにせオーロラも見えたというのですから。最近では、ラリージャパンでも知られています。オーロラもラリージャパンも見たいよぉ〜。この陸別から、十勝です。
足寄の駅は、クルマで行ったことがあります。なんかすごく立派でした。もちろん曲は、長い夜。

(足寄の有名人といえば、松山千春兄さん(写真は数年前に事務所を撮影したもの)。そして、鈴木宗男さんです。そうか、鈴木踏切もなくなってしまうのか。このお二人の力をもってしても銀河線は、廃止。せっかくなので、千春さんとドリカムさんに銀河線惜別の歌をきぼんします。しかし、右側の絵、友人に似ているような気がするんだよなぁ。)

このあたりで、先に出発した帯広行きのバスを追い越します。銀河線廃止と引き替えに、高速道路が北見ー足寄間に建設されるという話しもあったような。するといずれこのバスも高速バスという扱いに。というか、北海道で高速がほしい区間といえば、日勝峠だけなんですけど。道東道なんかだれが使ってるん?フル規格でつくらにゃ意味ないで。つうか鉄道はクルマが使えないヒトのためにあるようなものなのでは。

そして、終点は池田。ワインで知られる町で、わたしも以前ワイン城に行ったことがあります。最近は、ドリカムミュージアムもできました。曲は、ドリカムですか?

池田では、あとからくるJRの車両と連結し帯広へ向かいます。ここでは、20分近く停車時間があるのですが、ここからが実に興味深い。
まず、乗客と入れ替わりに乗ってきた係員が精算をはじめます。こちらは、池田駅を散歩しようかなぁと思っていたら、乗客を降ろすとドアが閉められてしまいました。そして列車はまだ時間にもなっていないのに走り出します。ホームから結構離れたところまで移動し、そして停車。つまり、精算しないまま無賃乗車させないからね、ということなんでしょうか。ちなみに精算するととてもきれいなイラスト入りの精算証明書をいただけます。実はこれ、プレゼントの応募券にもなっているのですが、もったいなくて応募できません。
この間、運転士も向きをかえ、こびりついた雪を賢明に落とします。そして、併結する列車が到着すると、銀河線の車両も再び同じホームに戻っていきます。ここからが大騒ぎ。なにせワンマン運転なので、連結するだけではなく幌で貫通させなければいけません。ところが、長時間雪道を走ってきたものだから、幌が凍り付いてしまっています。なかば強引に幌を動かし、さらには専用のてこのような道具まで持ち出し、お互いの幌をつなげていきます。そらぁ、時間かかるわ。なにもそこまでして帯広まで行かなくても、という気がしないでもないんですが。そして、帯広で銀河線の車両は切り離され、30分ほど停車の後、残った車両はさらに滝川を目指して先に進みます。

 
(帯広には何回も来ていますが、滞在時間30分というのは最短。それでもせっかくなので名物豚丼を。とかいいながら帯広で豚丼を食べたことがない(帯広から乗った特急の車内で食べたことはある)。だいたい鉄道で来るのも珍しい。なぜならほとんどマイカーだから、ってなんかへん?でこの豚丼。大きくて厚みがあって美味しかった。グリーンピースは、散らばってしまい隠れています。しかし「ぶたはげ」って、店の名前は・・・。)

Posted: 水 - 1月 18, 2006 at 12:26 午前          


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