ぶつくさと〜く
【Vol.20】 せみ (2003.9)
いや〜、9月の連休に久っさしぶりに京都に行きました。
大学時代のサッカーサークルの15周年記念イベントがあったんです。
金曜日の深夜12時に藤が丘(横浜)の富田家を出発、
板金屋さんが使うような9人乗りの白いもっさいワゴン車に、
30歳前後(ほんまは「後」がほとんど)の人間がぴっちりと9人乗り込み、
何の愛もないくせに何故かあいのり風に「ラブワゴン」と称して、
深夜の東名を一路京都へひた走るのでした。(あほやがな)
車内でのテンションはやけに高く、ずっと大喜利大会をしてるような感じ。
その場で適当に思いついただけの謎のゲームが延々と繰り返され
(って私がその元凶なんですが)、長い夜は次第に更けてゆくのでした。
睡眠不足のまま京都に着き、台風一過の厳しい日差しの中、
老体に鞭打ってたっぷりとサッカーしてきましたよ。
夜はこれまた昔学生の頃慣れ親しんだ三条で飲んだくれてしまいました。
久しぶりに学生の頃のような楽しい旅をした、という感じです。
しかし嬉しいもんですね、学生時代の想い出がぎっしり詰まった場所を
何年かぶりに訪ねてみるというのは。しかもそれが京都と来たら、
感慨もひとしおですな。
レタス事件のあったスーパー(vol.12参照)や、よく行った祇園の
映画館なんかがバスの車窓から飛び込んでくると、あの頃の懐かしい
想い出が図らずともよみがえって来ます。
みなさんも、遠い昔の記憶の片隅にある、懐かしい場所を訪れてみて下さい。
ふと心を震わせてくれる、何かに出逢うかもしれませんよ。
さてさて、肌寒い日が多かったこの夏ですが、
一瞬の暑い夏を利用して、青い空のもと、友人2人と伊豆の海に行きました。
男もすなるサーフィンといふものを富田もしてみむとてするなり。(土佐日記)
過齢臭漂うこの歳にして、なんとサーフィンデビューを飾ったのですわ。(おそっ)
しかしあれ、意外と難しいもんですね〜。
迫り来る波にスピードを合わせて漕ぎ、波に乗る感覚までは掴めても、
そこから立つのが辛い。はっきり言って波に流されてるだけや〜ん。
(う〜ん、僕ドザえもん・・・て最近の子「土佐衛門」なんか知らんやろ)
波を待つために板を掴んで座ってるだけでも結構大変で、
ぐるんぐるん横に回転して、「一人最新型全自動洗濯機」になってました。
まぁ初回にしてはかなり楽しめたのではないでしょうか。
(翌日は当然、ありえへんところが筋肉痛になりましたが〜)
話は変わって、この前英会話スクールでのことなんですけど、
スコットランド人女性の先生が突然、これは何の音なの?と言い出しました。
耳を澄ますと、ミーンミーンと、都心のオフィス街には珍しく蝉の泣き声が。
そう「蝉」という生き物自体を見たことがないそうなのです。
(確かにイギリスに蝉は似合わんかも)
そこで6、7人いた日本人の生徒で蝉を説明しようということになりました。
え、蝉って英語でなんて言うんやろ・・・?
みんなで考えていると、そのうち一人が「バルタン」じゃないか?と。
全員の頭にあのウルトラマンに登場する「ふぉっふぉっふぉ〜」のバルタン星人が浮かび、
ああ、それやそれやということになりました。
外国の人に日本の文化を伝えようと、みんなで一生懸命、
ちょっとええ発音で「バルタン、バルタン」を連発。
でもその先生は?顔でした。
あれ、バルタンの発音が悪いんかなと思い、
ブル・ターンかな?とか(闘牛士みたいやな)、
ビルト・インやったりしてとか(どんなガスコンロやねん)、
いろいろ想像して言いまくりましたが、やはり伝わりません。
結局あとで辞書を調べてもそんな単語はなく、
蝉は cicada(シケイダ)ということが分かりました。
みんなして「バルタン」を真顔で、しかもいろんな発音で連発して、恥ずかし・・・。
おぃおぃ、ほな一体「バルタン」て何やね〜んっ!!
(誰か知ってる人教えて下さい)
そうこう言うてる間に9月の最後の日に30歳になってしまいます。
うぉ〜〜まじかよ〜〜〜。こんなん書いてる場合とちゃうで〜!!
・・・その前にとりあえず、割腹しとこ。え〜い、ぱかっ。
※あ〜、記念すべき第20回やったのに、こんな終わり方とは・・。
(Vol.20 おしまい)