ぶつくさと〜く

【Vol.30】 激突 (2004.7)

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先日、天王洲(東京都品川区)のとあるブルワリー(ビール醸造所のバー)で、
会社の知り合い数名と飲んでいました。
私たちが案内されたオープンテラスの一番奥のテーブルは、運河を間近に見下ろす場所にあり、
水面に映った品川のオフィスビル群の灯りがゆらゆらと揺れ、
少し幻想的な雰囲気を作り出していました。

私たちは仕事やプライベートなど、いろんな話をして楽しんでいました。
しばらくすると、すぐ隣のテーブルに、
やけにガタイのいい年配の男性が奥さん・娘さんとともにやって来て、
3人で楽しそうに食事を始めました。

わ〜、ごっついおっさんやな〜と思ってふと顔を見ると、ん!?
なんと、新日本プロレス元社長、ドラゴンこと藤波辰爾ではないですかっ!
うわっ、ちかっ、でかっ。めっちゃむきむきボディーや〜ん。(ぽっ・・・)

他はプロレスを見ないメンバーだったので、2へぇほどの反応でしたが、
たまにTVでプロレスを見る私は、すぐ隣の席だったため流石にややテンションが上がりました。
(まぁ完全にプライベートだったので、声をかけるのは遠慮しておきましたが〜)

それから1時間ほどして、先に来ていた私たちが藤波一家を横目に帰ろうと出口の方へ向かうと、
今度は前から、ベビーを抱いたこれまたむきむきボディーの男性が。(ぽっ・・・パートII)
なんと、元新日本プロレスの佐々木健介ではないですかっ!

彼は店内に藤波がいることに(たぶん)全く気付いておらず、
大勢で個室に消えて行きましたが・・・
「うわぉ、店内で激突寸前のニアミスやん?」と、独りで興奮してしまいました。

都内にいるからと言って滅多に有名人を生で見ることはないんですが、
同じ店でしかも同じジャンルの人を2人も見るなんて、流石にちとびっくりしましたね。

さて話は変わり、私は大学生の頃からバイクに乗っています。
HONDAのJADE(ジェイド)という250ccの、いわゆるネイキッドタイプのバイクです。
知り合いからほぼ新車の状態で10万円で譲ってもらい、
それ以来10年以上行動を共にする数少ない友人の一人です。(数少ないんかぃ・・泣)

しかし彼は、何もしないまま2、3週間も放っておくと、
エンジンをかけようとしても、うんともすんとも言わなくなることがあるのです。
しばらくバイクを手で押して歩いて回っていると、運がよければエンジンがかかるときがあります。
(ほんま、ゼンマイ仕掛けやないんやから・・・)
以前どうしてもバイクが必要だったときなんか、1時間程ずっと押して歩き回ったことがあります。
(結局諦めたけど・・・1時間普通に歩いてたら、そのまま目的地に到着してたんとちゃうか?)
そう、会社の友人たちとバイクで北海道を周る旅に出る時も、
その日の朝、突然ご機嫌ナナメになったんですよね・・・。(詳細はこちら

そんな、言うことを聞かないポンコツ野郎なのですが(ってひどい言われようやなぁ)、
学生時代を共にした、そして北海道旅行をも共にしたこのJADE、
私にとっては想い出のぎっしり詰まったバイクです。

そんなバイクで、激突しました。

あれは先月土曜日の正午頃、伊勢原市(神奈川県)内の国道246号線を走行中でのことでした。

国道は片側一車線のそれほど広くはない道で、今から行楽に向かう車が多いためか、
青信号でも車が停まってしまっている状態でした。
私は停まっている車とガードレールの間をすり抜けるように、ゆっくりと進んでいました。

すると、とある青信号の交差点を通り過ぎようとした瞬間、
おじさんの乗った50ccのミニバイク(カブ)が、
交差点を越えたところにある横断歩道の左側から、なぜか突然すっと私の前に飛び出したのです。

うっ、うわぁ〜〜!なんでやね〜〜んっ!!

咄嗟(とっさ)に衝突を避けようとした私は、バイクを右に倒すように転倒しました。
バイクと私は横転したまま、交差点内でアスファルトの上を5mほどスライディングしました。
そして、私のバイクがおじさんのカブのタイヤを足払いする格好で
「がしゃんと」軽く衝突しました。
おじさんとカブもその場に倒れ・・・とても驚いた顔でこちらを見ていました。

幸いにも私は意識があり、骨が折れた感じも全くありませんでした。
車の流れを止めてはいけないと思い、
自力でボロボロになったバイクを歩道にどかせることもできました。
しかし、な〜んか痛いな〜・・・と、ふと右ひじの辺りを見ると、
かなりの出血でぽたぽたと血が垂れている・・・。
とりあえず持っていたハンカチで止血だけしておきました。
(後から見てみると、結構ざっくり掘られてた・・・泣)

私は冷静に、とりあえずまずは警察を呼びましょうと言いました。
(・・・と言っても二人とも携帯電話持ってなかったんやけど〜、あははっ(照))
しかし、おじさんはどうやら朝方まで飲んでいたらしく、多少お酒が残っていたため、
警察呼んだら点数なくなってしまう、警察だけは勘弁してくれと言い出しました。

まあこちらとしては、
バイクの修理代と治療費をちゃんと出してもらえればどちらでもよかったので、
かなり呆れながらも、まあ好きにしたら?ということにしました。
そこで、近所のバイク屋でざっくりの修理費見積もりをしてもらうことになりました。

バイク屋の兄ちゃんにこっそり、
「どうせ相手の保険で出るから昔の小さい傷も全部修理代に入れてねっ(にこっ)」
とお願いしたおかげもあり、修理代は最低15万円はかかると言われました。
予想以上の高額にへこんだおじさんは、
結局保険を使うために事故現場に戻って警察を呼んでくれと・・・。
(あのなぁ・・・ほんま、はっきりしてくれっ!)

かなり呆れつつも事故現場に戻り、警察を呼びました。
警察が来る前に、おじさんはお酒がばれないように必死で水を飲んでました。
(はぁ〜痛々しい・・・)
警察が来ても、最後まで点数のことばかり気にして、警察に思いっきり怒られてましたが、
どうしても人身事故にはしないで欲しいとのことだったので、その希望は叶えてあげました。
(ちなみに医者に行くつもりもなかったのですが、治療費はしっかり多めに頂きました)

結局次の月曜日には、万が一があったら困るな〜と思って医者に行き、
CTとレントゲンを撮ってもらいました。
現時点での異常は無く、しばらくは様子を見てくれとのことでした。
(1ヶ月後とかに急に症状が出ることもあるらしい・・・
急にボケになったら誰か気付いてくれるかな?)
まぁ、とりあえずはOKということで、ほんまによかったよかった。

そして数日後、修理代として支払われる金額の連絡が相手の保険屋からありました。
古いバイクなのでもともとの資産価値が低い、つまり事故をしていない状態で売りに出しても、
買い取り相場は3、4万円程度のバイクだったので、
修理代は全額出ないのではないか?とバイク屋に言われていました。

覚悟をしてその金額を聞くと・・・18万円強出るとのこと。
えっ? 18万円? そ、そんなにもらえるのん?

予想外の金額に今度は私が驚かされ・・・それならこのオンボロバイクを修理するより、
別の中古バイクに買い換えた方がお得やん?(現実主義)

結局、想い出が詰まっていたはずのバイクは、あっさりと廃車にされました。(なんじゃそら)
そして、保険料にさらにお金を足して、
別のアメリカンタイプの中古バイク(HONDA V-TWIN MAGNA250)をお買い上げぇ〜。
(ま、まぁ、想い出ごと捨てた訳ではないのでね・・・)

しかしほんと、事故は突然思いがけずにやって来るもんだと改めて認識させられました。
いやはや、みなさんも気を付けて下さいね。

さて、夏本番、海に山に繰り出して、自然を楽しむ季節になりました。
みなさんも、日常をかなぐり捨てて、ぱ〜っと騒ぎに行きましょう!

では今回は、ぶつくさと〜く第30回を記念して、マツケンサンバIIでお別れです。
サ〜ンバ ビ〜バ サ〜ンバ マ・ツ・ケ・ン サ〜ン〜バ〜〜〜〜〜 オレ!(泣)

(Vol.30 おしまい)


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