旅の写真
9.フランス
【1.ヴェネチアからパリへ/Venice to Paris】
2005年6月、イタリアから始まった旅は、フランスへと続きます。
 
ヴェネチアからパリへの移動は、寝台列車の「Artesia Night(アルテシアナイト)」で約12時間。
ちと奮発して、洗面所・シャワーありの個室を予約しました。
走り去る北イタリアの夕景を見ながら食堂車でディナーを楽しみ、う〜ん、お腹いっぱい。
(支払いはいっぱいいっぱい)
【2.パリ/Paris】
13年ぶりのパリは快晴でした。
 
 
ノートルダム寺院やエッフェル塔、凱旋門などを散策、暑い夏はもうそこまで来ています。
ええけど、そろそろ地下鉄に冷房入れた方がええんとちゃうの?
 
世界に名を轟かせるベルサイユ宮殿に行った日は、フランス全土が年に一度の音楽祭の日だったらしく、
宮殿の正面には特設ステージが組まれていました。
(パリ市内も夜遅くまで音楽が演奏されており、正直、寝苦しかった・・・)
入場するのに長蛇の列ができていましたが、カルト・ミュゼという3日間の美術館パスを買っていたので、
わりとすんなりと入場出来ました。
「鏡の回廊」はまさに豪華絢爛(けんらん)で、その窓から眺める庭園の広さにも圧倒されましたね。
 
 
パリから電車で約1時間、世界遺産のノートルダム大聖堂があるシャルトルへ。
静かで落ち着いた町の中にある大聖堂の中はさらにひっそりとしており、
「シャルトルの青」と呼ばれる美しいステンドグラスを、ゆっくりと心行くまで堪能することができました。
【3.ロワール地方/Loire Valley】
パリからフランスの新幹線TGVに乗り、日帰りでロワール地方へ行きました。
 
まずローカル線に乗り換えて辿り着いたのは、美しい古城の一つシュノンソー城。
多くの愛憎劇が繰り広げられたというその歴史とは裏腹に、
城の下を流れるシュール川の水面は、優雅な落ち着きを見せていました。
 
シュノンソーからまたまた列車を乗り継ぎ、アンボワーズへ。
到着した駅には地図もなく、どっちに行ったらええのかよく分からんまま、とりあえず市街地方面へ。
アンボワーズ城はロワール川沿いに建つ城で、完全に町と一体化していました。
さらにそこから歩いて行けるクロリュセ城(詳細はこちら)にも足を延ばしました。
【4.モンサンミシェル/Mont Saint-Michel】
旅の締めくくりは、孤島に浮かぶ世界遺産・モンサンミシェル。
 
 
この旅行で最も訪れたかった場所であるモンサンミシェルは、1,000年以上の歴史を誇る修道院。
平坦な陸地のその突端にそびえる島は全体が修道院の一部と化しており、見た瞬間に息を呑んでしまいました。
その景色を何時でも堪能できるようにと、島内ではなく、陸側で島に一番近いホテルに泊まりました。
そびえ立つ修道院をバックに羊たちの群れが草を食べている・・・何とも言えない不思議な光景です。
モンサンミシェルの周りの潟は、以前は人が流されてしまうほど潮の干満の差が激しいところで、
今でも一日のうちに何度も水が勢いよく移動していました。
 
 
島内へ入り、モンサンミシェル名物の「ラメールプラーのオムレツ」作りの実演を見てから、
旅の記念にと、2階のレストランでそのオムレツを味わってみました。
お味の方は・・・まぁ、ほら、記念ということで、ねぇ・・・。
土産物屋で賑わう通りは徐々に高さを増して行き、修道院へと続きます。
修道院のテラスからは、周りの潟を一望することが出来ました。
 
夜のモンサンミシェルの写真をちょっと近づいてなんとか撮影しようと、夜中11時ごろ、独りでホテルを出発しました。
(残念ながら、ズーム&三脚が使えるカメラを持ち合わせてなかったんでぇ〜)
夜の11時と言ってもかろうじて道が見えるほどの明るさで、しかも車もまだ走っていたので、
輝くモンサンミシェルに引き寄せられるかのように、
あれよあれよという間に20分ほど歩いて、モンサンミシェルのすぐ近くまで行ってしまいました。
夢中になって何枚も美しい写真を撮りまくり、
そろそろ帰ろうかな〜と思ってふと周りを見ると、うそ〜ん、ずいぶん真っ暗なのね・・・。
すでに12時を過ぎており、さらに車の流れがいつの間にかはたと止んでました。
いや〜ん、羊の群れに襲われたらどうしよ?とか思いながら、デジカメの液晶画面を懐中電灯代わりにして、
暗闇の中、遥か先に見える町の灯りを目指してもくもくと歩き(写真右)、
おしっこちびりかけで、無事ホテルまで辿り着いたのでした。
あ〜、よかったよかった。あっはっはっ・・・。
そして、素晴らしいモンサンミシェルの夜景とともに、この長い旅も終焉を迎えるのでした。
(そして日本には山積みの仕事がお待ちでいらっしゃる・・・(泣))
(おしまい)