旅の写真
21.ペルー(後編)
【1.ティティカカ湖/Lake Titicaca】
ペルーの旅も後半戦に突入。
まずは、クスコ発13:15の飛行機でフリアカ(Juliaca)へと向かいます。
 
 
1時間弱で、真っ青な空が広がるフリアカ空港へと到着。
ここから空港バスで1時間ほど、ティティカカ湖に面したプノ(Puno)の街(写真右)へと向かいます。
車窓からは、緑の草原や馬たち、色鮮やかな花々などが見えていました。
ちなみに、クスコでもプノでもコインランドリーが見当たらず、
結局、プノの街の洗濯屋さんに、数日分の着替えを丸ごと渡して洗濯してもらいました。
(英語が通じないので、翌日の受け取り時間や受け取り方法の説明が大変やった・・・)
翌日朝7時からのティティカカ湖1日ツアーに備えて、その日は早目の就寝〜。
*****
ここで恒例、ミニ旅行記をば。
翌朝、ツアーのお迎えバスが来るまで10分ほどあったので、
近くの銀行のATMに行って、クレジットカードで現金を下ろすことにしました。
街の中心近くにある銀行だったのですが、朝の7時前なので当然店舗は閉まっており、
周りには流石に人影もほとんど無い状態。
ツアー出発が迫っているので、とっととお金を下ろして戻ろうと思ってました。
私は、周りに人がいないことを確認してから、
銀行の外壁に設置されたATMに、クレジットカードを入れました。
クレジットカードはす〜っと、気持ち良く吸い込まれていきました。
画面が変わるのを待つこと、5秒・・・10秒・・・15秒・・・。
30秒以上経っても、画面が全く変化しません。
「あれ?」と思って、いろいろなボタンを押してみても、何の反応もありません。
「しゃあない、一旦キャンセルするか」と思ったのですが、カードを取り出すボタンすらありません。
その時、何かの本に、こう書いてあったのを思い出しました。
「ATMでカードを吸い込んでしまう手口のカード詐欺があるので気をつけましょう」
まっ!まさかっ!!これのことなんか〜〜〜〜〜〜っ!!?
ツアー出発まであと5分。
わざわざプノまで来たのに、楽しみにしていたティティカカ湖のツアー参加を断念し、
日本に電話してカードを止める手続きをし、警察に行って状況を説明せなあかんのか・・・?
例えそうであったとしても、とにかくこの場を切り抜けなければなりません。
銀行は早朝のためまだ開いていない、旅行中なので携帯電話も持っていない(普段も持ってないけど)。
周りに人も見当たらず、誰かに助けを求めることもできない・・・。
「あかん、一旦ホテルに戻ってフロントの人に助けを求めようっ!」
・・・と思ったのですが、その場を離れてしまうと、
万が一カードがいきなり突き返されて出てきた時に、誰かにあっさり盗まれてしまうじゃないですかっ!?
そう、もう完全に、手も足も出ないダルマ状態になってしまったのですっ!
流石に焦りは最高潮、それでもじっとしている訳にはいきません。
ATMを叩いたりゆすったりしてみますが(世界中どこでも焦った人間がやることは同じ)、
やはり何も画面が変わらず、カードも出て来る気配は無し。
ツアー出発まであと数分。
「しゃあない、やっぱりホテルに一旦戻ろう!」と思い、カードを残して、ダッシュで10mほど走りました。
でもその時・・・「何か」が気になって、もう一度ATMに戻ってみることにしました。
そして、ATMの前に戻った瞬間のことです。
機械の奥から「ピッ」という小さな音がしました。
そしてなんと、ようやく次の画面に移ったのですっ!!
「うお〜〜〜〜!!危なかった〜〜〜〜!!!」
もう安堵感で涙がちょちょ切れそうなくらいでした。
その後の反応は、何故かわりとスムースで、無事にお金を下ろすことができました。
そして、ティティカカ湖のツアーにもぎりぎり間に合って、めでたく参加することができたのでした。
しかし、カードを挿入してから反応するまで2分近くかかるATMって・・・。
何や、ペルーのATMは、朝方は寝起きでぼ〜っとしとるんかいっ!!
*****
 
さて、ホテルを出発したツアーのミニバスは船が出航する港へ。
朝からの私の「独りどたばた劇」とは裏腹に、
曇天の下、波のない穏やかな湖が眼前に広がっていました。
早速、小型の船へと乗り込みます。
 
走ること30分ほどで、ウロス島へ到着。
ここはトトラという葦でできた、陸のない浮島なんです。
そしていくつもの浮島の上で、合わせて700人ほどが生活しておられるんだそうです。
(家の中にはちゃんと電気もTVもありました)
ちなみに、原住民が自分たちのことを「ウロウロ」と呼んでいたので、ウロス島と名前が付いたのだとか。
(ずいぶん可愛らしいやん?)
 
 
バルサという船でウロス島を離れる時に、色鮮やかな衣装に身を纏った方々が、
お見送りの唄を歌ってくれました。
(ちなみに、船代はもちろん別料金です)
ウロス島に別れを告げ、さらに2時間ほど船に揺られて、織物が美しいというタキーレ島へ。
到着する頃には、船酔いでかなりグロッキー状態になってました・・・。
 
ようやくタキーレ島へと到着。
絵の具で塗り潰したかのような快晴の下、島の中心部の高台にある広場へと向かいます。
 
美しい花が、のんびりとした風景の中に溶け込みます。
 
ゆっくり歩くこと30分ほどで、高台の広場へと到着。
海を見渡せる小さなレストランや、世界屈指の美しさと言われる織物の売店などがありました。
 
羊も、子供も、可愛らしいじゃないですかっ!
タキーレ島は、まだあまり観光地化されていない素朴さが残っているようで、
心が洗われるような気持ちになりました。
そしてまた小型船で3時間かけてプノの街へと戻り、
楽しくそして美しい、ティティカカ湖のツアーは終わりを迎えるのでした。
(ツアー料金は一人30ソル(約900円)ほど・・・安いっ!)
夜9時発の飛行機でフリアカから飛び、再びリマへと戻ります。
【2.リマ/Lima】
夜11時頃に到着したリマ空港でレンタカーを借り、リマ旧市街にあるホテルへと向かいます。
リマの街は小型車が多くて、しかも車線を無視して狭いスペースにどんどん割り込んでくるという、
ドライバー泣かせのなかなか危険な街でした・・・。
(てことで、この国ではレンタカーはあまりお薦めできません)
 
リマのとても古い、そして信じられないくらい安いホテル(写真左)で一泊。
昔は超一流ホテルやったみたいですが、残念ながら今ではもう、
シャンプーの途中で急にお湯が出なくなってしまうほど、くたびれてしまっていました・・・(泣)
翌朝、旧市街の散策へと向かいます。
写真右は、ホテルに面したサン・マルティン広場。
 
リマの旧市街は世界遺産にも登録されています。
旧市街の中心地、アルマス広場の周りには、
スペイン支配時代の名残を留める重厚な建物が、たくさん並んでいました。
 
 
リマ新市街のミラフローレス地区へ。
海沿いにある「恋人たちの公園」には、巨大なモニュメント(写真中央)が置かれていました。
街の公園では、木陰にひっそりと黒猫がたたずんでいて、絵になる光景でした。
*****
この後、ペルー最後の2日間で、リマ〜ナスカ(の地上絵)をレンタカーで往復し、
LAN航空にてリマから飛び立つと、楽しかったペルーの旅も終わりを迎えることになります。
んが、そうすんなりとは行かないのが、旅の醍醐味(?)でして・・・(泣)
詳しくは、どたばた旅行記「ナスカ〜リマ・・・ペルー脱出10時間!」編にて。
(おしまい)